【社会福祉士合格体験記】60代で合格した人の勉強方法

合格体験記・再チャレンジ者の体験記

私はこれまで何人も60代で合格してきた人をみてきました。第二の人生を歩まれるために資格にチャレンジした方、子育てが一段落して自分にお金が使えるようになったからという方、70歳まで現役で働くために資格取得を目指した方。

中には2年かけて勉強された方もいらっしゃいましたが、1回目のチャレンジで合格した方の方が多いです。

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私なりに感じる合格者の共通点

私なりに感じる「合格者の共通点」があります。それはとにかく謙虚な方。

60代と言えば、私からみると人生の大先輩。受講生や教え子である前に、私の大先輩でもあるのです。そんな若輩者の私にも、大変丁寧に接してくれますし敬意を払ってくれます。

持っている知識をひけらかしたりすることなく、新しい学びにも意欲的です。私よりもっと年下の20代の学生にも、丁寧に謙虚に接している姿には、頭が下がります。

かえって、以前の職場での役職や、立場を誇示する方はなかなか合格できない・・・印象です。現場での経験は、国家試験の勉強の際は一度忘れていただきたいのですが(法制度と現場が乖離していることがあるので)、〇〇を20年してきたのだから、勉強しなくても大丈夫という態度を見せてしまう方も、合格が難しいケースが多いです。

去年の60代合格者は4人!

私が知っている60代の合格者は去年4人いらっしゃいます。二人は社会福祉士、一人は精神保健福祉士、最後のお一人はなんとダブル受験!どちらも合格しました。

その中のお一人は、2回目のチャレンジでしたが無事合格。聞いた時は私も本当に嬉しくて・・・努力が報われるのをみるのは、こちらにも幸せをわけていただいているように感じます。

今回は、その2回目のチャレンジで合格された男性をご紹介します。60代半ばの男性のお話です。

その方とは、国家試験の対策講座でお会いしました。実はその方、息子さんが数年前に私の講座を受講されて合格した方でした。その説明会の際にお父様にお会いしていたので、数年ぶりに対策講座でお会いし、びっくりしました!

私は存じ上げなかったのですが、息子さんが合格されてすぐ通信教育を受けて受験資格を取得されたそう。でも、1年では難しいだろうと思い、2年目に焦点をあてて勉強したいとのことでした(意外と親子2代でこの資格を目指される方、皆さんが思っているより多いと思います)。

1年目の勉強をはじめる時に相談会に来てくださったので、2人で話し合って次のような戦略を立てました。

私たちがたてた戦略

60歳まで民間企業でサラリーマンとして仕事をされていた方だったので、特に福祉医療系の専門知識はなかったそうです。ただ、通信教育で一通り勉強していたので、概要は何となくわかっているとのこと。

2年かけてのチャレンジとおっしゃっていましたが、1回で合格するつもりで模試、本試験とも受験するようにお願いしました。

①最初の3か月(6月~8月)で過去問3年分を2回通る!

そこで、まず過去問に慣れましょうということになり、過去問題集を中古でもなんでもいいので購入して(相談会は5月だったので、まだ新しい過去問が販売されていなかったので)、とにかく解いていただくことにしました。

1か月に1回、ノートを見せていただき、順調に進んでいるか躓いていないかだけチェックしました。

②模擬試験を受験して強化すべきところと得意なところを見分ける

結局、模擬試験までに過去問を3回は通れたので、模擬試験を受験していただきました。真面目に勉強はしているとのことでしたが、記憶力が若い時のようにうまくいかないとご本人さんが心配していた通り、暗記型の科目が苦手だということが分かり始めました。

どちらかというと、「理解型」科目は得意なようで、社会保障や障害、権利擁護、相談援助、高齢者、児童などは悪くないのですが、人体、心理、社会理論、現社、行財政と計画等の科目がうまくいかないようでした。

③暗記型の科目に焦点をあてて強化

ここからは、人名や歴史の暗記に力を入れていただきました。福祉行財政と福祉計画も強化講座を受講していただき、ポイントを絞って勉強するようにアドバイスしました。

択一問題を解くポイント?のようなものも少しお伝えしました。

1回目のチャレンジから2回目の合格へ!

1回目のチャレンジになったのが第30回。この年の合格点が99点でした。あまりにも高くて私たちの業界は相当騒めきました・・・

そして彼の点数97点。あと2点だったんです。

でも、その後も2サイクル目の勉強に淡々と勤しんでおられました。もう対策講座は必要ないと思っていたので、ご自身で繰り返し過去問を解いていただき、どうしてもわからないところがある時だけ、個別で時間をとって対応していました。

2サイクル目ということもあり、2回目の秋に受けていただいた模擬試験は90点代。

成績でいうと前から20%程度に入っていましたので、ご本人には言いませんでしたが、合格を確信しました。彼は特に奇をてらうような勉強は全くしていません。基本に忠実に、でもメリハリをつけて得意科目と不得意科目の対応を少し変えて勉強しただけです。

彼のケースをみていると、やはり基本に充実に淡々と頑張れる人は強い、その一言です。

繰り返すことを厭わないこと

できなくてもイライラする前に一つ覚えてみようと頑張れる人

彼の勉強方法は、そんなことの繰り返しだったと思います。

生活リズムをつけるために午前中はアルバイトをし、午後から勉強するサイクルを作っていたのも、功を奏していたと思います。

全部が自由時間だったら、生活が乱れてしまいますものね。

余談ですが

合格発表があってから、一人目の受講生だった息子さんと二人目の受講生になったお父様とが一緒に会いに来てくれました。

こういう出会いって嬉しいですね。息子さんは医療法人でMSをしていて、お父様はまずは作業所でアルバイトをされるそうです。素敵な年のとり方ですね。

これを書きながら、またお2人が会いにきてくれた時のことを思い出し、目頭が熱くなってきたのは、たぶん年のせいですね。

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コメント

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