同じ年で医療法人の事務局長をしている仲がいい友人がいます。彼との出会いは30代前半でしたので、もう出会って15年以上。当時は介護サービスの第三者評価事業や介護サービスの公表の事業を一緒に立ち上げ、作り上げた仲間です。
その彼に、医療福祉の現場で「社会福祉士」の資格を保有していることの意味を聞いてみました。
社会福祉士であるということ
社会福祉士であるということは、社会的にどのように評価されるのか?について、医療法人事務局長をしている彼は次のように言っていました。
専門職であるとみなされる
名刺にメディカルソーシャルワーカーの上に「社会福祉士」「精神保健福祉士」がつくと、家族から専門職であると認めてもらえる大きなメリットがあるとのことでした。
当然、一緒に働く側からみても、一定の知識がある人材だという前提でみるので非常に安定感があって採用しやすいと言っていました。
もし、現場から長く離れていて、当時の知識が全部残っていなくても「勉強したという過去がある人と、ない人では全く違う」と言っていました。その通りですね。
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幅広い知識を持っている
例えば働いている分野が高齢者分野でも、障害者分野でも児童分野でも、その分野の狭い知識ではなく、幅広い勉強をしているのが社会福祉士の強みだと言っていました。
例えば身体障害者を対象にした入所施設で働いていたとします。でも、社会福祉士であれば、児童分野の施設についても一定の勉強をしています。ということは、現在の施設のことだけでなく、障害児だった(児童福祉法が適用されていた)頃にどのような生活をしていたか、概ね理解できているということです。
社会福祉士は人生をトータルで理解できるという強みがありますよね。
現実問題として、加算をとりやすい
そして避けられないのが、診療報酬や介護報酬のお話。社会福祉士が配置されているからこそ受けられる加算がある限り、無資格の人よりも加算を受けられる方をとりたいのは法人としては当たり前ですね。
彼の病院には回復期リハがあるので、その加算にも社会福祉士は必須なのだそうです。
回復期リハについては、こちらをご参照ください。
彼はMSから事務局長に抜擢された訳
彼は社会福祉士だけでなく介護福祉士、ケアマネを持っています。結果的に、現場にも立てるし、制度にも詳しい。これはドクターからの絶対的な信頼を得るのに十分な要件だったのでしょう。
もちろん、彼自身の能力や仕事の仕方等が適切だったということもあるのでしょうが、やはり有資格者は強いと彼自身も言っていました。
今の資格がどのように役に立つのかは、将来の制度改正に伴って変化するかもしれません。でもきっと「無駄な資格」などないはずです。
視野を広げ、活躍できる場所をしっかり持つことは、人生の安定感のためにも必要だと思います。
社会福祉士が活躍できる場も、もっと広がるといいですね。ソーシャルワークはAIが向かない分野だと思うので、最後は「人」ですね。
私たち講師業のほうが将来は危ないかもしれません。ロボットが良い講義をしてくれるかもしれませんからね・・・
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