社会福祉士を目指したいなら大学選びは大事です
毎年、福祉振興・試験センターでは合格発表とともに、大学別合格率が公表されます。それをみていつも感じることがあります。それは・・・
大学の偏差値と合格率にほとんど相関関係はないな・・・
偏差値と合格率が一致している大学ももちろんありますが(元々の基礎学力の高さがあるので当たり前かもしれませんが)、
恐らく一般の方が想像するより相関関係はありません。
そのため、高校生でこれから大学進学を考えている方にとっては、どの大学で社会福祉士を目指すのか?は意外と大切です。
合格率が高い大学はそれだけ大学の意識が高い(国家試験に対する)ケースが多いですし、
合格率が高い大学に身を置くと、必然的に意識が高い友人に囲まれることになり、勉強するようになる・・・そういうわかりやすい構図です。
全国大学別合格率をみると一目瞭然
こちらは第31回の国家試験合格率順位別一覧です。トップ5のみ抜粋しました。
- 第一位 合格率100% 大阪市立大学 合格者数10名
- 第二位 合格率100% 首都大学東京 合格者数13名
- 第三位 合格率97% 大分大学 合格者数32名
- 第四位 合格率94.7% 椙山女学園大学 合格者数18名
- 第五位 合格率93.9% 武庫川女子大学 合格率31名
これは新卒者だけのデータなので既卒者は含まれていません。
(個人的には受験者数が30名超えていて、なお90%代を維持している大分大学と武庫川女子大の成績はすばらしいと思います)
新卒だけでも合格率が90%を超えているような大学の学生は国家試験に対する意識が相当高いでしょう。確かに合格率が高い大学は国家試験に力をいれている印象が強いです。
ここに記載されている大学よりも、大学としての偏差値が高い大学が全国にはたくさんあります。また、偏差値が高くなくても大健闘している大学も多々あります。
これは大学選びの参考になりそうですね。
結局は資格がほしい?学歴がほしい?この二択
大学を選ぶ時の視点は大きく分類すると次の二つでしょう。
□確実に資格を取得したい
□資格は自分で何とかするから〇〇大学を卒業したという事実(学歴)がほしい
あなたはどちらに近いでしょうか。
もし前者なら合格率が高い大学を選ぶべきでしょう。そして意識の高い先輩や同級生の中で多くの刺激を受けてソーシャルワーカーを目指すことをおすすめします。また、「自己責任型」の大学もあればかなり面倒見がいい大学がありますから(実習も含めて)、その違いをオープンキャンパス等で確認するといいと思います。
もし後者なら、大学で積極的に国家試験対策などをしていないかもしれないので、国家試験に対してどのように取り組むか戦略をたててください。
もちろん、自分が欲しい学歴も国家資格も手に入るが一番ですよね。でもそれが難しいようなら「〇〇大学卒業という学歴」と「国家資格」のどちらが将来の自分を守ってくれるのかを考えて、ご自身の希望に近いほうを選ぶことになると思います。
(ちなみに、私は自分の子どもがこのことで悩んでいたとしたら、前者の大学をすすめます。国家試験に強い大学は実際にありますし、熱意がある先生というのは実際にいらっしゃいますから)
国家試験は数Ⅰも物理も化学も古文も英文法もない!
大学受験は満遍なくバランスがとれた学力が求められるので、高校生の時の勉強がある意味一番辛いかもしれません。
私も理系科目&漢文が苦手で苦労しましたが、今は好きな社会福祉系の勉強だけできているので、すごく楽ですし学びが楽しいです。
・・・ということは、とりあえず勉強が苦手な人でも、「社会福祉」等に興味がある方は高校の勉強より、国家試験の勉強のほうがずっと楽しいはずです。
高校生の時からどんな職業を選ぶのか決めるのは難しいですが、社会福祉系の仕事につきたい、ソーシャルワーカーになりたいと思うなら、以上のような視点で大学を選んでいただけるといいと思います。
大学選びの参考になると幸いです。
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