何歳になってもチャレンジできる資格試験
資格試験の大きな魅力の1つは「何歳でもチャレンジできる」ということではないでしょうか。
そしてそれが仕事に直結するのですから勉強しがいがあります。特に社会福祉士や精神保健福祉士は仕事に結びつきやすい資格です。
本格的な少子高齢化に向けて社会福祉士が活躍する場は多いですし、児童虐待の増加等の背景を受け、社会福祉士(主事も含めて)の役割が再認識されているのは周知のとおりです。
ただ、気になるのは年齢があがっても合格できるか?という点ではないでしょうか。
では、実際に合格率と年齢区分の関係はどのようになっているのか確認しましょう。
年齢区分と合格者数(割合)
国家試験合格者の情報をみると、次のような表が公表されています。
30歳まで 合格者数 5,886人 合格者に対する割合48.9%
31-40歳 合格者数 2,337人 合格者に対する割合19.4%
41-50歳 合格者数 2,270人 合格者に対する割合18.9%
51-60歳 合格者数 1,221人 合格者に対する割合10.1%
60歳以上 合格者数 324人 合格者に対する割合2.7%
(出典元 福祉振興・試験センターHPより)
やはり合格者は圧倒的に30歳まで多く、約半分をしめています。そして年齢があがると若干合格率がさがっているようにも見えますが、合格者のうち5人に1人は40代、10人に1人は50代ですから、年齢に関係なく合格している人がいるのがわかります。
そもそも受験者数も30歳までが多いことが予想されます(大学生も30歳までですから)。そのために若い世代の合格率が高いように見えますが、40代、50代の方でも多くの方が合格していますね。
40代、50代でも決して手が届かない資格ではないことがわかっていただけると思います。
実際に合格した方についてはこちらに記載しています。
40代、50代の強み
仕事柄、40代ー60代の受験者にお会いする機会があります。その時の思うのは、学生より社会保障系の基礎知識があるので、その分野は大変勉強しやすいということです。
講師の視点からみると「教えやすい」ということでもあります。
年金も医療も介護保険も保険料を納めているので、仕組みをだいたい理解されている方が多いです。また、親の介護等で介護保険制度についても詳しい方がいらっしゃいます。子どもさんを保育園に預けた経験がある方などはその知識も国家試験の勉強を楽にしてくれるでしょう。
これは大学生にはない感覚ですし、大学生はまだ社会保障の仕組みと接点がある実感がないので苦労する分野です。
社会人の方々はこれらの勉強が特に必要ないこともあるくらいです。これが40代、50代の方の強みです。
40代、50代の弱みは何か?
私も日々感じるところですが、やはり若い時に比べて脳が活性化しないとか、体がついてこないとか、そういう弱みはあるかもしれません。
さらに仕事との両立、これも試験勉強を難しくする要因になるでしょう。
ただ、講師である私からみていて一番「弱み」だなと思うのは、実は脳でも体でもなく「現場感覚」なんです。
現場感覚とは何かというと、今社会福祉系の仕事をしている人が一番陥りやすい罠の1つなのですが・・・
問題をといている時に「うちの現場ではこうなっていない」という思考回路で問題をといてしまうこと。これは大きな弊害になります。
国家試験は「現場の実態」を聞いているのではなく「法制度がどうなっているのか」を聞いています。法制度と現場の実態に少し乖離があったとしても、それに引っ張られてはいけません。とにかく、法制度に基づいて答えを導き出すこと、これが何より大切です。
脳と体の問題は、意外とネックになりません。私たちは急に年をとるわけではなく、自分の老化とどう向き合うか、これまでの人世の中で自然と取得しているからです。
このマネジメント能力は大学生にはない私たち中年の強みでもあります。
年齢に関係なくチャレンジしましょう!
確かに、新しいことにチャレンジするのは勇気がいりますね。でも、私が教えている受講生の中にも40代ー60代の方が数多くいらっしゃいます。
まずは精神保健福祉士を目指して無理なく資格を増やす方もいらっしゃいますし、社会福祉士を最初から目指す方もいらっしゃいます。
色々と苦労することはあるでしょうが、それは大学生の受験生も一緒です。
そして、意外と社会人の合格率低くありません。社会人を対象にした通信制の大学等は合格率がかなりいいところがたくさんあるのが何よりの証拠です。
新しい資格をとって、安定的な仕事をするために必要だと思うなら、国家資格おすすめですよ。とてもわかりやすい形で、国家資格を取得したことが生活に新しい変化を与えてくれますから。
私はそんな人をたくさん知っているので、背中を押したくなります!
この記事が皆さまの参考になりますように。
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