ここ数年、社会福祉の時事の問題が増えてきましたね。そこで、おさえておきたい時事やニュースを紹介します。現代社会と福祉で出題されることが多い印象ですが、各論でも必要だと思いますので、隙間時間にぜひ確認を!
高齢者の労働について
私の父は公務員を退職した後、70歳まで民間企業で働いていました。超仕事人間でしたから、家にいても落ち着かなかったのでしょう。父が家にいたら母も落ち着かなかったのかもしれません(笑)
父が言うには、「働く場所があるのはありがたいし、社会に居場所があるのは生活にハリがでる」「何歳になっても新しい飲み友達ができるのはいいものだ」だそうです。
70代も後半になった今は、趣味の絵画を楽しんだり(絵画教室にも70歳を超えて通い始めました)、ゴルフはもう無理だと思ったようで、近所の方々とグランドゴルフを楽しんでいます。
さて、政府が新しい方針を出しました。それは現在の高齢者雇用安定法で65歳までも雇用を義務付けるものから70歳まで引き上げるというものでした(努力義務)
高齢者に対して行われる支援の選択肢が増える?
現在でも上の①-③までは企業に義務化されていますので、今後④-⑦について企業の労使が話し合い決定することになるそうです。
70歳まで働ける社会がいいのか?はそれぞれの感じ方によるかもしれませんが働きたいと思う高齢者には選択肢が増ますし、70歳まで働くことが可能な社会になるのは事実ですね。
(私は家事より仕事の方が得意だし好きなので、働けることはいいことだ、の立場です)
そもそも、高齢者は今もかなり働いている?
このような記事をみると、今は65歳までは働いている高齢者が多くて、70歳まで働いている人はあまりいないように見えるかもしれません。
ところが、令和元年版の高齢者白書にはこのようなデータが掲載されています。
これを見ていただけると、65-69歳の男性高齢者の就業者は約6割(非労働力人口はたった40%!)。女性は約4割が就業者です。改正前の今でもかなりの高齢者が仕事をしています(あるいは探しています)。
同じく高齢者白書によると、65歳まで働ける企業は全体の76%を超えています。さらにデータによると、ご自身で起業される高齢者も増加しているそうです。
一方で懸念事項は?
最近、高齢者の労災が増加していることについてニュースで取り上げられる機会が増えました。働く高齢者が増えると、身体的な機能の低下等によるケガ等が増えているということです。
厚労省の調査によると、労働災害にあった高齢者は前年度比10%増、労災全体の4分の1に該当しているそうです。高齢者の雇用の拡大には、安全面への配慮が不可欠であることを示している数字だと思います。
高齢者が働ける社会についての話題になると「これにあわせて年金の受給開始年齢が引き上げられるのではないか」という話になりがちです。個人的にはいつまでも安定的に「仕事ができる状態」を維持できるほうが安心です。もちろん、その上に年金があると、さらに安定感がでてきて安心ですけどね。
今日のキーワード
①高齢者雇用安定法
②労働者災害補償保険
③現在の年金の受給開始年齢が曖昧な方は確認を!
コメント