「一体どんな勉強をすれば良いのか?」と迷うのであれば、答えは一つしかありません。とにかく、過去問を丁寧に反復すること。おそらく国家試験や試験の種類を問わず、過去問の反復は何よりも優先させるべきことです。
過去問には、大切なことが詰まっています。皆さんよりずっと長く社会保障や社会福祉を学び、研究してきた人たちからの「ここは大切だよ」という、皆さんへのメッセージでもあります。
最初はわかる問題が少なくて、自信がなくなるかもしれません。でも、これもみんな通る道です。2周目、3周目になると、だんだん「見たことがある」単語が増え、「前に解いたことがある」という感覚が身につき、着実に力が付いていきます。
大丈夫です。とにかく、過去問を繰り返し解きましょう。
とはいえ、過去問を何年分、何周解くのか、具体的な計画を立てなければなりません。「過去問を何年分か、何周かする」と何となく思っているだけでは、計画にならないのです。この記事では、一歩踏み込んで「1週間に何問解けばいいのか」を一緒に計算していきます。スタート月別の早見表もつけました。
まず知っておきたい:新カリキュラムで問題数が変わりました
計画を立てる前に、前提の確認です。
第37回試験から新カリキュラムに移行し、問題数はそれまでの150問から129問(共通科目84問+専門科目45問)に変わりました。
新カリキュラムの過去問はまだ第37回と第38回の2年分しかありません。そこで、旧カリキュラム最後の第36回(150問)も含めた直近3年分をベースにしましょう。科目名や科目構成が変わっても、問われる知識の中身は変わりありません。しかも、新カリキュラムになって削除されたように見えている科目も、今もしっかり出題範囲に含まれています。結局、必要な知識は同じ。どの科目で出題されるのかという「枠組み」が変わっただけです。旧カリの問題も、しっかり解きましょう。
シンプルに計算すると、129問+129問+150問で、3年分は408問。
そして、この記事の目標ラインは「年内に、この3年分を3周」です。トータル約1,220問。この数字を頭に置いて、計画を立てていきます。
計画は1日単位ではなく、1週間単位で
大学生の場合は、大学の試験もありますし、卒論の準備もあります。実習に出る方もいらっしゃるでしょう。社会人の方なら、仕事や家庭の予定が急に入ることもあります。
となると、結局、予定通りにいかない日が必ず出てきます。そして、そのことにイライラして、もういいや・・・これが一番避けたいパターンです。
だからこそ、「予備日」のような余白がないとうまくいきません。1日単位ではなく、1週間単位で考えていきましょう。1〜2日勉強できなくても大丈夫。1週間で調整すればいいのですから。
早見表:スタート月別・1週間に解く問題数
社会福祉士国家試験は年明けに実施されますが、直前の1月は、模試や本試験形式の総仕上げ、弱点科目の穴埋めに使いたい時期。だからこそ、年内に少なくとも過去問3年分を3周は通っておきたいところです。
いつから始めると、1週間に何問解けばいいのか。「年内に3年分3周(約1,220問)」を目標にした早見表がこちらです。
| スタート月 | 年内までの週数 | 1週間あたり | 1日あたりの目安 |
|---|---|---|---|
| 7月 | 約24週 | 約50問 | 7〜8問 |
| 8月 | 約20週 | 約60問 | 9問 |
| 9月 | 約16週 | 約75問 | 11問 |
| 10月 | 約12週 | 約100問 | 15問 |
※模擬試験を受ける週や学校行事など、過去問に手が回らない週も見込んで、週数は少し辛めに設定しています。
どうでしょうか。7月スタートなら、1日7〜8問です。何となく「3周」と聞くと大変な感じがするかもしれませんが、今から始めれば、毎日そんなに大変な勉強量になるわけではありません。まず、そのことに気づいてください。
そして表を見ればわかるとおり、スタートが1か月遅れるごとに、1日のノルマは確実に重くなっていきます。10月スタートの1日15問は、正直、他の科目の勉強と並行するとなかなかの量です。・・・そう、この計画は「早く始めた人が圧倒的に得をする」仕組みなんです。
なお、11月以降にこの記事にたどり着いた方。年内3周は現実的ではありませんが、あきらめる必要はありません。年内に2周(1週間に約100問)+1月上旬に3周目というプランに切り替えましょう。ゴールの位置を少し動かすだけで、やることは同じです。

理想は「秋までに3周」:模試をベストな状態で受けるために
さらに一歩踏み込むと、理想は模試が本格化する10月末までに3周を終えておくことです。7月スタートなら1日12問、8月スタートなら1日15問ペースで到達できます。
なぜ秋までなのか。模試は、「弱点」を可視化するために受けるものだからです。過去問を通らないまま模試を受けても、「解けなかった問題」が「知識の穴」なのか「単なる演習不足」なのか、区別がつきません。決して安くない受験料を払うのですから、せめて2周、できれば3周を終えた状態で、ベストを尽くして受験しましょう。たとえ模試であったとしても。
ペースがつかめてきたら:5年分3周へ
最初の1週は少し大変だと思いますが、2週目になってくると、少し楽になってきます。「あれ、予定より多く解けるな」という感覚がつかめてきたら、かなり良いペースです。
そのときは、第35回・第34回も加えて5年分(約710問)に広げて3周を目指しましょう。前向きなプランの変更です。5年分を回しておくと、出題の「くせ」や、数年おきに繰り返し問われるテーマが見えてきます。
そして年明けの直前期は、5年分の中で「間違えた問題だけ」を拾い直す4周目に充てる。ここまでできれば、仕上がりとしては申し分ありません。他の受験生がまだのんびりしているであろう今のうちに、差をつけましょう。
できるだけやろう、では動けない
私も含めてですが、人間は数値目標がないとうまくいきません。「できるだけやろう」とか「やれる時にやろう」では、なかなか動かないんです。
あなただけではありません。かく言う私も、計画なしでやるとグダグダです。計画を立てても、原稿の締切のために、問題作成のために、解説を書くために、微調整を繰り返しつつ、日々の仕事を一生懸命回しています笑。
今まで計画的にできていなかったとしたら、まずは1日5問でも10問でも解いてみてください。「過去問を解くって、こんな感じなんだな」ということがわかってくると、自分が1日にできる作業量・勉強量が、だいたいつかめてきます。そうしたら、その感覚に基づいて計画を立てて、あとはコツコツ解くのみです。計画表は「ちょっと背伸び、でも無理しすぎず」が大切です。
ただ、残念ながら、試験日だけは1日も調整がききません。だから今日は、この先の1週間分だけでいいので、「1週間で何問解くか」をスマホのメモに書いてみてください。計画は、書いた瞬間から始まりますよ。


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