【頻出!人名シリーズ⑫】レヴィン・三隅二不二・ブレイクとムートン〜リーダーシップの「行動理論」〜

頻出!合格のために必ず覚えておきたい人名シリーズ

どうしても勉強がはかどらない日、過去問を開く気持ちになれない時、疲れている日・・・そんなときはさくっと人名を覚える日にしましょう。10分で読み終わる「頻出人名シリーズ」です。

10分だけ頑張りましょう

今日から2回にわたって、「福祉サービスの組織と経営」で頻出のリーダーシップ論を扱います。

リーダーシップ研究には、大きな流れがあります。最初に登場したのは「特性理論」です。「優れたリーダーには、生まれつき備わった共通の資質(知能、社交性、積極性など)がある」という考え方で、リーダーの個人の資質に注目していました。しかし1948年、ストグディルの研究により、「特性とリーダーシップの間に、はっきりした一貫性は見られない」ということが分かってきます。

そこで次に注目されたのが、リーダーの行動そのものに着目する「行動理論」です。「生まれつきの資質ではなく、どんな行動を取るかが重要だ」という発想です。

そして行動理論の研究が進む中で、「同じ行動を取っていても、うまくいくリーダーとそうでないリーダーがいる」ことが分かり、リーダーが置かれた状況に着目する「状況適合理論(コンティンジェンシー理論)」へと発展していきます。

つまり、特性理論(資質)→行動理論(行動)→状況適合理論(状況)という順番で、リーダーシップの捉え方は変化してきました。今日はまず、行動理論のグループから見ていきます。

レヴィン〜専制型・民主型・放任型〜

心理学者レヴィンは、リーダーシップのスタイルを3つに分類しました。

  • 専制型: リーダーがすべての意思決定を行う
  • 民主型: リーダーとメンバーが話し合い、合意をもとに進める
  • 放任型: リーダーがほとんど管理的な関与をせず、メンバーに任せる

レヴィンの実験では、専制型は短期的には高い生産性を出せるものの、長期的にはメンバー同士の不信感が生まれやすく、民主型が、作業の質・意欲・長期的な生産性の面で最も有効という結果が得られました。

オハイオ大学研究〜構造づくりと配慮〜

レヴィンの3類型の後、オハイオ大学の研究では、リーダーの行動を「構造づくり」「配慮」という2つの軸で捉える考え方が示されました。

  • 構造づくり: 役割や手順を明確にし、いつ・どこで・どのように課題を達成すべきかを示す行動
  • 配慮: メンバーとの信頼関係や、働きやすい雰囲気づくりを大切にする行動

この研究のポイントは、「構造づくり」と「配慮」のどちらか一方ではなく、両方を高いレベルで行うことが望ましいとされた点です。

三隅二不二〜PM理論〜

日本の社会心理学者、三隅二不二が1966年に提唱したのが「PM理論」です。オハイオ大学研究と似た発想で、リーダーシップを2つの能力要素で捉えます。

  • P(Performance、目標達成能力): 目標設定や計画立案、指示などによって成果を上げる力
  • M(Maintenance、集団維持能力): メンバー間の人間関係を良好に保ち、集団のまとまりを維持する力
  • PとMがともに高い「PM型」が理想のリーダーとされました。

ブレイクとムートン〜マネジリアル・グリッド理論〜

三隅二不二のPM理論とよく似た発想で、心理学者ブレイクとムートンが1964年に提唱したのが「マネジリアル・グリッド理論」です。

業績への関心」と「人間への関心」という2つの軸を、それぞれ9段階に分けて評価し、リーダーのタイプを分類します。代表的な型としてPM理論の「P(目標達成)とM(集団維持)」と、マネジリアル・グリッドの「業績への関心と人間への関心」は、軸の発想が非常によく似ているので、セットで覚えておくと効率的です。

  • 1・1型: 業績にも人間にも関心が低い(消極型)
  • 1・9型: 業績より人間関係を優先する(人情型)
  • 9・1型: 人間関係より業績を優先する(仕事中心型)
  • 5・5型: 両方にバランスよく関心を持つ(妥協型)
  • 9・9型: 業績にも人間関係にも高い関心を持つ、理想型

国試のポイント:「ブレイクとムートン=マネジリアル・グリッド理論=1・1型、5・5型、9・9型などの分類」。9・9型が理想とされる点、三隅二不二のPM型が理想とされる点、両方とも「両方の関心・能力を高いレベルで両立させることが理想」という共通の結論を導いている点を押さえておいてください。

まとめ

次回は、これらとは違う発想の「状況適合理論」を扱います。

この記事は「頻出!合格のために必ず覚えておきたい人名シリーズ」の一つです。

他の回はこちらから→人名シリーズ一覧

お疲れ様でした。


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