国家試験に立ち向かうための原動力は?モチベーションを維持する方法「なりたい自分」「対価」

受験にむけてのモチベーションとメンタル

きれいごとではない国家試験

国家試験にチャレンジする背景は人それぞれです。「人のためになりたい」「誰かの支えになりたい」「以前SWにお世話になってあんな仕事をしたいと思った」等。

親から「手に職をつけろ」と言われたとか、「(親御さんが実際に介護職として仕事をしていて)介護職は大変だからSWになりなさいと言われた」という理由で、社会福祉士の国家試験を受験するという学生も多いです(介護職より看護職という選択をされる親子もよく見ます)。

社会人になると、少し事情が変わってきます。「介護職がつらくなってきた」とか、「現場で働く時に無資格だとやりにくくなってきた」とか、「資格がないとこれ以上給料があがりそうにない」という方が増えてきます。

さらに、深刻な状況の方も少なくありません。「これ以上数字におわれる営業職を続けるのが難しくなってきた」「もっと働き方を考えないと体を壊しそうだから資格をとることにした」という40代、50代にもたくさんお会いしました。鬱病になって数年休まれた後にチャレンジした方もいらっしゃいます。

私は、国家資格を受験する時に「きれい」で「純粋」な志望動機は必要ないと思っています。それよりも「その資格が本当に欲しいのか」が大切だと思っているからです。

「きれいな」「わかりやすい」「皆に理解してもらえる」志望動機は必要ありません。とにかく「勉強する気持ちの強さ」を維持すれば国家試験は大丈夫です。

原動力になるのはこの2つ「なりたい自分」「対価」

私が合格者をみていて思うのは、「なりたい自分」「対価」この2つは、人生を変えたい時に人を突き動かしてくれるエネルギーになるのではないか?ということです。

「なりたい自分」を構成しているのは

①どんな仕事をしたいのか

②どんな生活をしたいのか

③どんな人に囲まれた人生がいいのか

主にこのようなものだと思います。

そして②の「どんな生活をしたいのか」を考えるとき、「収入」は無視できません。今は、「不労所得」「働き方を変えること」等がブームになっているかもしれませんが、それを手にしている人は、よほどの先見の明があるか、もしくは元々大きな財産があるかのどちらかで、多くの凡人はとても難しいです。

それなら、できるだけ現実的な方法で「なりたい自分に近づくこと」「仕事に対する対価」を考えませんか。

その一つの方法として国家資格が必要なら、ぜひ取得できるようチャレンジしてはいかがでしょうか。

試験に使う労力は将来の自分への投資だと思います。

厚生労働省にある調査結果が参考になります

平成20年の調査なので少し古いのですが、皆さんがどんなことを思い受験したのかがわかるデータがあります。10年前は今ほど「資格」「資格」と言われていませんでした。それでも多くの方が次のような思いで資格を取得しています。

厚生労働省の調査結果はこちら

社会福祉士だけでみると

1位「専門職としての知識、技術を得るため」

2位は「就職転職に有利なため」

3位は「他の専門職から専門職として認めてもらいたいから」

となっています。やはり「なりたい自分」に近づくために必要なものは「今の職場での地位」「就職や転職(収入アップ、手当アップ等も含めて)」「他者に自分の仕事を認められたい(社会的評価を含めて)」なんですね。それは今も10年前も変わっていないように思います。

私が「なりたい自分」と「対価」が原動力になると書いたのは、「認められる」ことも私たちの対価になり得るからです。

仕事を評価してもらえる嬉しさには二つの視点があります。一つは給料をあげてもらえること(私も、これをしてもらえると俄然やる気がでます)。もう一つは、「あなたの仕事を評価しているよ」と言ってもらえることで、仕事のやりがいを感じること。これはお金ほど明確ではないかもしれませんが、目に見えない対価をいただいているのだと思います。私たちにとってこの二つはとても大切だと思うのです。

受験生の時は謙虚な気持ちで、有資格者になったら大胆に

とても意地悪に聞こえるかもしれませんが、ぜひ伝えさせてください。

資格をもって現場に出ないと、どんな理想をもっていても社会を変えることは難しいです。

でも資格をもってあなたの立場や仕事を認めてもらえるようになると、あなたに協力してくれる人がどんどん増えてきます。

そうすると、本当に理想に近い社会に少しずつですが変えられるようになります。それが資格の力でもあります。もちろん人脈とか色々ありますが、その人脈を作る時にも資格は力になってくれます。

社会福祉士だからこそ加入できる「勉強会や研修会」、社会福祉士だから声をかけてもらえる「専門職会議」、社会福祉士だからこそ声がかかる「講師依頼」。社会福祉士だからつく「役職」。社会福祉士だからこそ・・・というものは社会の中にたくさんあります。

それが「なりたい自分」に近づき、それによって必然的に「対価」が増えてくるのですから、やはり資格は偉大です。

受験は決して楽ではないですが、あなたの人生を変えてくれることがあります。そのことに気がづけば、試験の原動力は他人からの圧力ではなく、自分自身の中にあることがわかると思います。

私も「なりたい自分」に近づくために、必死に勉強しています。私は凡人なのである程度の努力をしないと、人生が楽勝ではないからです。今も毎日小さな仕事、大きな仕事を懸命にこなしていますし、勉強も続けています。

これも将来の自分への投資だとわかっているつもりです。

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