思うような結果が出なかった方へ。この記事は、そんなあなたに向けて書いています。
テキストを開くのもつらい。そんな時期かもしれません。それでも、どうしても伝えておきたいことがあって、こうして書いています。少しだけ、お付き合いください。
国家試験は「あなたの資質」を測るものではありません
まず、数字の話から。
かつて社会福祉士の国家試験は、合格率30%前後。3〜4人に1人しか受からない、なかなかの狭き門でした。ところが近年は状況が変わっています。第36回が58.1%、第37回が56.3%、そして第38回(2026年)は60.7%。6割の人が合格する試験になりました。
この数字を見て、あなたは今、こう思ったかもしれません。「6割も受かるのに、自分は落ちてしまった」・・・と。
でも、待ってください。ここには少しからくりがあります。合格率が6割ということは、裏を返せば、今もなお4割近い人が涙をのんでいるということです。しかも第37回からはカリキュラムが新しくなり、出題数も150問から129問へと減りました。合格基準点もぐっと下がっています。点が取りにくくなったぶんを補正で調整している、というのが実情で、決して「やさしくなった」わけではないのです。
そのうえで、一番お伝えしたいこと。
国家試験は、あなたに専門職としての素質があるかどうかなど、見ていません。見ているのは、当日の点数。それだけです。あなたの資質とは、関係ない。本当に、関係ないのです。
合格証書は、印籠ではありません
合格を手にすれば、就職はたしかに有利になります。それは間違いありません。
でも、その一枚が印籠のように、かざせば何でも解決してくれるかというと・・・現場を見れば、そうではないことがすぐにわかります。
有資格者でも、仕事がうまくいかず悩んでいる人はいます。反対に、無資格でも、みんなに愛され、頼りにされている人がいる。あなたもきっと、心当たりがあるはずです。
だから、「合格できなかった=社会福祉士としての素質がない」――この式は、成り立ちません。そこだけは、はき違えないでほしいのです。
しばらく落ち込んだら、また立ち上がりましょう
結果が出なかったあと、しばらくはテキストを見るのも嫌になるでしょう。それで構いません。無理に前を向かなくていい。
でも、さっきと同じことを、もう一度だけ繰り返させてください。
試験に受からなかったことと、あなたが持っている専門職としての力は、まったくの別ものです。今年届かなかったあなたの力は、現場に出れば、むしろ誰よりも重宝されるのかもしれません。
ただ、当日の点数が、いろいろな要因で少し足りなかった。ただ、それだけのこと。だから、しばらく落ち込んだら、また力を振りしぼって立ち上がってほしいのです。その資格を手にした自分を思い描きながら。本当に専門職になりたいのなら。
職業人としての時間は、思っているより長い
55歳、60歳で退職――そんな時代は、もう終わりを迎えつつあります。現役として働く時間は、これからますます長くなっていくでしょう。
もしそうだとしたら。1年、2年の遠回りは、長い職業人生の全体から見れば、思っているほど大きな痛手ではありません。いいじゃないですか、少しくらい遠回りしても。
むしろ、挫折を知っている専門職の人には、他の人の気持ちにそっと寄り添える、何かがあると私は思っています。何の失敗も経験していない専門職よりも、傷だらけの時期を乗り越えて懸命に働いている人のほうが、私はずっと好きです。
講師を長く続けていると、そういうワーカーを、本当に何人も見てきました。一度は涙をのんで、それでも戻ってきて、次の年に晴れやかな顔で合格を報告してくれる。そういう人ほど、現場で素晴らしい専門職になっていくのです。これは気休めではなく、私が実際にこの目で見てきたことです。
さて。何から始めましょうか。まずは、もうしばらく落ち込んでいてもいい。
でも、また力が湧いてきたら、そのときは立ち上がりましょう。このブログが、そんなあなたの支えになれるように、ここで待っています。


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