「トインビーホールとは?誰が作った?|バーネット夫妻と世界初のセツルメント」

頻出!必ず覚えておきたい人名シリーズ
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トインビーホールは、社会福祉を学ぶうえで必ず出てくる、とても有名な建物です。「トインビーホールって、誰が作ったの?」という疑問に、すっきり答えます。

トインビーホールを作ったのは、バーネット夫妻

トインビーホールを作ったのは、サミュエル・バーネットと、その妻ヘンリエッタ・バーネットの夫妻です。

トインビーホール(ロンドン) 撮影:Spudgun67CC BY-SA 4.0

サミュエル・バーネットは、ロンドンの貧しい地区で働いていた牧師でした。1884年、ロンドンの貧困地域イーストエンドに、世界で初めてのセツルメントハウスとして、トインビーホールを設立しました。

「トインビー」という名前の由来

ところで、なぜ「トインビーホール」という名前なのでしょうか。バーネットが作ったのに、バーネットホールではないのです。

アーノルド・トインビー(1852-1883) 出典:F. C. Montague『Arnold Toynbee』(1889年)/Internet Archive Book Images

これは、アーノルド・トインビーという若い経済学者の名前にちなんでいます。トインビーは、貧しい人々のために熱心に活動していましたが、30歳の若さで亡くなってしまいました。その志を受け継ぎ、追悼する意味を込めて、この施設に彼の名前がつけられたのです。

そもそもセツルメントとは?

トインビーホールは「セツルメントハウス」だと説明しました。では、セツルメントとは何でしょうか。

セツルメント(settlement)とは、知識人や学生が、貧困地域に実際に住み込んで、そこで暮らす人々と交流しながら、生活の改善を支援していく活動のことです。

セツルメントの4つのS

Settlement(定住) … 知識人や学生が、貧困地域に移り住み、住民と生活を共にすること。
Survey(調査) … 貧困や生活問題の実態を、科学的に調査し、把握すること。
Service(サービス) … 教育、保育、医療、文化活動など、生活の改善に必要な支援を提供すること。
Social Action(社会運動) … 調査や支援でわかった課題に対して、制度改革や法改正を働きかけること。

ただお金や物を配るのではありません。住んで、調べて、支えて、そして社会そのものを変えていく。この一連の流れが、セツルメントの特徴です。トインビーホールは、その世界で最初のモデルとなりました。

トインビーホールから、世界へ

トインビーホールの試みは、世界中に影響を与えました。

とくに有名なのが、アメリカのジェーン・アダムスです。アダムスは、このトインビーホールを実際に見学し、大きな刺激を受けて、アメリカのシカゴに「ハルハウス」を設立しました。イギリスで生まれたセツルメントの考え方が、アメリカへと渡っていったのです。

セツルメント運動に関わった人物は、バーネット夫妻のほかにもいます。ジェーン・アダムス(アメリカ・ハルハウス)など、代表的な人物を5人まとめた記事もあります。あわせてどうぞ。医療福祉職で問われた過去問題もご紹介しています

【頻出!人名シリーズ①】セツルメント関連6人を覚えよう|トインビーホール・ハルハウス 
セツルメントに関連する人、キーワードを簡潔にまとめてあります。画像もありますからきっと記憶に残りますよ。10分だけ頑張りましょう。

COSとの関連などを歴史の流れとして確認したい方はこちらをどうぞ。

【頻出!流れで覚える年表シリーズ】イギリスの歴史②|COS・セツルメント運動から広がる民間の力
COSセツルメント運動は、「社会福祉の原理と政策」の歴史パートだけでなく、「地域福祉と包括的支援体制」や「相談援助」など、複数の科目にまたがって顔を出す超頻出テーマです。すっきり整理しましょう。

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