ポジショニング理論とリソース・ベースド・ビューの違い|PPM・コトラー・ブルーオーシャンもすっきり整理

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ポジショニング理論とリソース・ベースド・ビューの違い

福祉サービスの経営戦略を考えるうえで、外部環境を起点にするか、内部資源を起点にするかで、アプローチが大きく分かれます。ポジショニング理論とリソース・ベースド・ビュー(資源ベース理論)は、その代表的な2つの考え方です。関連する理論・用語も含めて整理します。

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ポジショニング理論とは

ポジショニング理論は、市場や競合といった外部環境の分析からスタートし、その中で自社がどの立ち位置(ポジション)を取るかを決める考え方です。ターゲットを明確に絞り込み、競合と差別化できる領域に自社を位置づけることを重視します。マイケル・ポーターが提唱した考え方として知られています。

簡単にまとめると、市場でこれから伸びそうな分野なのか、他にライバルはどのような商品を作っているのか等、外部環境を分析し、競合他社との差別化をはかる仕組みです。

代表的な分析ツールに、事業を「市場成長率」と「市場シェア」の2軸で分類するPPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)があります。

また、フィリップ・コトラーは、市場内での自社の立ち位置に応じて、リーダー・チャレンジャー・フォロワー・ニッチャーという4つの戦略類型を示しました。

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レッド・オーシャンとブルー・オーシャン

ポジショニング理論の延長線上にある考え方として、レッド・オーシャン(競合がひしめく既存市場)と、ブルー・オーシャン(競合のいない未開拓市場)という対比があります。ブルー・オーシャン戦略は、既存市場での競争を避け、従来存在しなかった新しい市場を切り開こうとする戦略です。
レッドオーシャンはすでに成長している市場なので、ニーズがあることがわかっている代わりに、ライバルもたくさんいるということです。ブルーオーシャンはまだ未開拓の分野なので、成功すればすごく大きいですが、未開拓な分野だけにその怖さもありますね。

リソース・ベースド・ビューとは

リソース・ベースド・ビュー(資源ベース理論)は、外部環境ではなく、組織が内部に持つ人材・設備・ノウハウといった経営資源(リソース)からスタートする考え方です。自法人ならではの強みを見極め、それを生かせる事業を展開していく発想です。外部のことを気にするというより、強みを内観するという感じでしょうか。

資源ベース型理論の代表的なものに、コア・コンピテンス理論があります。自社が長年培ってきた中核的な強み(コア・コンピテンス)を競争優位の源泉とし、それを軸に事業展開を考えます。

過去問にチャレンジしましょう

第38回問題128

福祉サービスの経営に関する理論とその説明の組み合わせとして、次のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 ブルー・オーシャン戦略 一般的な支援を総合的に提供するのではなく、従来存在しなかった全く新しい領域の事業を開始する。 
2 ポジショニング理論 特定のターゲットを明確にして事業を考えるのではなく、地域の他の事業所も行っている一般的な支援を総合的に提供する。 
3 コア・コンピテンス理論 法人設立当初からの事業で培った専門分野を生かすのではなく、新しい分野のサービスを開発・実施する。 
4 リソース・ベースド・ビュー(資源ベース理論) 事業所内部の職員や設備の特徴・専門性を生かすのではなく、補助金や報酬制度の変化に応じて事業計画を立案する。 
5 SDCAサイクル 支援方法は現場職員の判断を重視して組織的課題にはせず、支援の改善内容の継続はそれぞれの職員の判断で行う。

1 →○ ブルー・オーシャン戦略とは、既存の競争が激しい市場(レッド・オーシャン)ではなく、競合のいない未開拓の市場を新たに切り開く戦略のことです。「従来存在しなかった全く新しい領域の事業を開始する」という説明は正しく、これが本問の正答です。
2 →× ポジショニング理論とは、自社の立ち位置(ポジション)を明確にし、ターゲットや強みを絞り込んで差別化を図る理論です。選択肢の説明は「ターゲットを絞らず一般的な支援を総合的に提供する」となっており、理論の内容と逆になっています。
3 →× コア・コンピテンス理論とは、自社が長年培ってきた中核的な強み(コア・コンピテンス)を活かして競争優位を築く考え方です。選択肢は「培った専門分野を生かすのではなく新しい分野を開発する」となっており、理論の趣旨と逆です。
4 →× リソース・ベースド・ビュー(資源ベース理論)とは、組織内部の人材や設備といった経営資源(リソース)を強みの源泉とする考え方です。選択肢は「内部の資源を生かすのではなく、補助金や報酬制度の変化に応じる」となっており、理論の内容と逆になっています。
5 →× SDCAサイクルは、Standardize(標準化)・Do・Check・Actの頭文字で、支援方法や業務手順を標準化し、組織全体で安定した質を維持することを目的とする考え方です。選択肢の「現場職員の判断を重視し、改善の継続は職員個人の判断で行う」という説明は、標準化という本来の目的と逆の内容になっています。

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