社会手当の種類
社会手当は、児童手当、児童扶養手当、特別児童扶養手当、障害児福祉手当、特別障害者手当の5つです。
5つに共通する特徴は3つです。
・保険料の拠出を必要としません。社会保険とはこの点が違います。
・財源はほぼ公費です。児童手当だけは、事業主が拠出する子ども・子育て拠出金が加わります。
・所得制限があります。児童手当だけは、2024年(令和6年)10月から所得制限がなくなりました。
資力調査は行いません。所得制限は、一定の所得を超えると支給しないという線引きであって、資産や収入を細かく調べて不足分を補う生活保護の資力調査とは別のものです。
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→社会手当の一問一答(25問)
①児童手当
・児童手当は、子どもを養育している父母などに支給されます。
・支給の対象になるのは、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの子どもです。2024年(令和6年)10月の改正で、中学校修了までから引き上げられました。同じ改正で、所得制限が撤廃され、第3子以降の額が増額されています。
・財源は、国と地方が負担する公費のほかに、事業主が拠出する子ども・子育て拠出金が含まれます。
・子どもが施設に入所している場合や里親に委託されている場合は、施設の設置者や里親に支給されます。
②児童扶養手当
・児童扶養手当は、父母の離婚などによってひとり親になった家庭の子どもを養育している父母などに支給されます。
・かつては母子家庭だけが対象でしたが、2010年(平成22年)8月から父子家庭も対象になりました。母子家庭に限られるという記述は誤りです。
・支給の対象になるのは、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの子どもです。子どもに一定の障害がある場合は、20歳未満まで支給されます。
・所得制限があります。所得に応じて、全部支給と一部支給に分かれます。
・公的年金を受給している場合、かつては児童扶養手当が支給されませんでしたが、現在は年金額が手当額より低い場合にその差額が支給されます。
・財源は、国が3分の1を負担し、残りを都道府県、市または福祉事務所を設置する町村が負担します。
③特別児童扶養手当
・特別児童扶養手当は、精神または身体に障害がある子どもを監護している父母などに支給されます。
・支給の対象になるのは20歳未満の子どもです。障害の程度によって1級と2級に分かれます。
・所得制限があります。子どもが施設に入所している場合は支給されません。
・財源は全額が国庫負担です。
・特別児童扶養手当を受給している人が児童手当の要件も満たす場合は、両方を受け取れます。
・手当額は、障害の程度によって1級と2級に分かれます。額は毎年4月に、前年の全国消費者物価指数の変動に応じて改定されます。
④障害児福祉手当
・障害児福祉手当は、重度の障害かつ在宅で生活する子ども本人に支給されます(父母や養育者ではありません)
・対象は、20歳未満で、重度の障害のため日常生活において常時の介護を必要とする状態にある人です。
・所得制限があります。施設に入所している場合は支給されません。
・特別児童扶養手当との併給ができます。障害のある子どもを養育する父母が特別児童扶養手当を受け取り、子ども本人が障害児福祉手当を受け取るという形です。
・手当額は毎年4月に、前年の全国消費者物価指数の変動に応じて改定されます。
⑤特別障害者手当
・特別障害者手当は、重度の障害がある在宅で生活する本人に支給されます。
・対象は、20歳以上で、著しく重度の障害のため日常生活において常時特別の介護を必要とする状態にある人です。障害児福祉手当が20歳未満、特別障害者手当が20歳以上という区切りです。
・所得制限があります。
・施設に入所している場合や、病院などに3か月を超えて入院している場合は支給されません。在宅で生活している人が対象です。
・手当額は毎年4月に、前年の全国消費者物価指数の変動に応じて改定されます。
過去問を確認しましょう
第33回問題53
障害児・者に係る現金給付に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 出生時から重度の障害があり、保険料を納めることができなかった障害者は、保険料を追納した場合に限り、障害基礎年金を受給することができる。
2 在宅の重度障害者は、所得にかかわらず特別障害者手当を受給できる。
3 障害厚生年金が支給される場合、労働者災害補償保険の障害補償年金は全額支給停止される。
4 特別児童扶養手当を受給している障害児の父又は母が、児童手当の受給要件を満たす場合には、児童手当を併せて受給できる。
5 障害児福祉手当は、重度障害児の養育者に対し支給される手当である。
解説
正答は4です。
1→× 20歳前に初診日がある場合は、保険料の納付を要件とせずに障害基礎年金が支給されます。追納は要件ではありません。
2→× 特別障害者手当には所得制限があります。
3→× 障害補償年金が全額支給停止されるわけではありません。労災保険の年金が減額される形で調整されます。
4→○ 記述のとおりです。
5→× 障害児福祉手当は、重度障害児本人に支給されます。
第30回問題55
社会手当に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 児童手当は、児童を養育している者に「所得の高い者」から順に支給される。
2 児童扶養手当は、母子世帯を対象とし、父子世帯は対象としない。
3 特別児童扶養手当は、20歳未満の障害児を監護する父母等に支給される。
4 障害児福祉手当は、施設に入所している重度障害児に支給される。
5 特別障害者手当は、20歳未満の在宅の重度障害者に支給される。
解説
正答は3です。
1→× 所得の高い者から順に支給されるという仕組みではありません。
2→× 2010年(平成22年)8月から父子世帯も対象です。
3→○ 記述のとおりです。
4→× 施設に入所している場合は支給されません。
5→× 特別障害者手当の対象は20歳以上です。20歳未満は障害児福祉手当です。
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