地域共生社会の流れを年表で整理|2003年から2020年までの経緯

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地域共生社会に至るまでの流れ

地域共生社会に関する出題では、どの検討会がいつのもので、どの法改正につながったのかが問われます。名前が似ているものが多いため、年で並べて確認しておきましょう。

2003年(平成15年)|地域包括ケアシステムが初めて提言される
高齢者介護研究会が報告書「2015年の高齢者介護」を公表。地域包括ケアシステムの構築が提言されました。この概念が初めて明確に示された報告書です。

2005年(平成17年)|地域包括支援センターの創設
介護保険法改正により、地域包括支援センターが創設されました。施行は2006年4月です。

2015年(平成27年)|分野を超えた包括的な支援の方向性が示される
「新たな時代に対応した福祉の提供ビジョン」が公表されました。高齢・障害・児童といった分野ごとに分かれていた福祉サービスを、分野を超えて総合的に提供していく方向性が示されています。

2016年(平成28年)|「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部の設置→地域力検討会へ
厚生労働省内に「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部が設置され、地域共生社会の実現に向けた方向性が示されました。この本部のもとで、具体的な検討を行うために地域力強化検討会が設置されます。

2017年(平成29年)|包括的な支援体制の整備が努力義務に
地域力強化検討会が最終とりまとめを公表。同年の社会福祉法改正で、地域福祉推進の理念が規定され、市町村による包括的な支援体制の整備が努力義務とされました(第106条の3)。施行は2018年4月です。

2019年(令和元年)|3つの支援を一体的に行う新事業の提言
地域共生社会推進検討会が7月に中間とりまとめ、12月に最終とりまとめを公表。断らない相談支援・参加支援・地域づくりに向けた支援の3つを一体的に行う新事業の創設が提言されました。

2020年(令和2年)|重層的支援体制整備事業の新設
社会福祉法改正により、重層的支援体制整備事業が新設されました(第106条の4)。市町村の任意事業です。施行は2021年4月です。あわせて第4条第1項が新設され、地域共生社会の理念そのものが条文に明記されました。

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2つの検討会の違い

名前が似ている2つの検討会を整理しておきます。

地域力強化検討会(地域における住民主体の課題解決力強化・相談支援体制の在り方に関する検討会)
最終とりまとめは2017年。キーワードは「我が事・丸ごと」。2017年の社会福祉法改正につながります。

地域力強化検討会とは?「我が事・丸ごと」から重層的支援体制整備事業への流れを解説

地域共生社会推進検討会(地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関する検討会)
最終とりまとめは2019年。キーワードは断らない相談支援・参加支援・地域づくりに向けた支援。2020年の社会福祉法改正につながります。

地域共生社会推進検討会とは|3つの支援と地域力強化検討会との違いを解説

重層的支援体制整備事業そのものについては、こちらで整理しています。

とにかくよく出る!頻出重層的支援体制整備事業は義務?任意?同意は?よく出る5つのひっかけポイント【○×付き】

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過去問で確認しましょう

第35回問題34

地域共生社会の実現に向けた,厚生労働省の取組に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

1 2015 年(平成 27 年)の「福祉の提供ビジョン」において,重層的支援体制整備事業の整備の必要性が示された。 
2 2016 年(平成 28 年)の「地域力強化検討会」の中間とりまとめにおいて,初めて地域包括ケアシステムが具体的に明示された。 
3 2017 年(平成 29 年)の「地域力強化検討会」の最終とりまとめにおいて,縦割りの支援を当事者中心の「丸ごと」の支援とする等の包括的な支援体制の整備の必要性が示された。 
4 2018 年(平成 30 年)の「ソーシャルワーク専門職である社会福祉士に求められる役割等について」において,社会福祉士は特定の分野の専門性に特化して養成すべきであると提言された。 
5 2019 年(令和元年)の「地域共生社会推進検討会」の最終とりまとめにおいて,生活困窮者自立支援法の創設の必要性が示された。

解説

1 × 福祉の提供ビジョンで示されたのは新しい地域包括支援体制の構築です。重層的支援体制整備事業は、2019年の地域共生社会推進検討会の最終とりまとめを経て、2020年の社会福祉法改正で創設されました。
2 × 地域包括ケアシステムは2003年の「2015年の高齢者介護」で示され、2013年の社会保障改革プログラム法に定義が置かれています。2016年の中間とりまとめが最初ではありません。
3 ○ 2017年の最終とりまとめで、「我が事・丸ごと」の地域づくりと、縦割りを超えた包括的な支援体制の整備の必要性が示されました。同年の社会福祉法改正(第106条の3)につながります。
4 × 地域共生社会の実現に向けて、包括的な相談支援や多職種連携を担えるソーシャルワーク機能を発揮できる社会福祉士の養成が示されたものです。特定分野への特化は提言されていません。
5 × 生活困窮者自立支援法は2013年に成立し、2015年に施行されています。2019年の最終とりまとめで示されたのは、重層的支援体制整備事業につながる包括的な支援体制の整備です。

地域福祉と包括的支援体制の記事は、こちらにまとめています。

地域福祉と包括的支援体制記事マップ
住まい・生活困窮者支援・孤立対策・防災・多文化共生・地域福祉の推進体制まで、地域福祉と包括的支援体制に関する記事を一覧できるマップページです。社会福祉士国家試験対策に。

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