一時保護とは?要件・期間・2025年施行の司法審査をわかりやすく解説

児童・家庭福祉
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一時保護とは

一時保護は、児童相談所長が児童の安全を迅速に確保し適切な保護を図るため、又は児童の心身の状況やその置かれている環境その他の状況を把握するために、児童を一時的に保護する措置です。児童福祉法第33条に規定されています。一時保護は、児童相談所に設置された一時保護所で行うほか、里親や児童福祉施設等に委託して行うこともできます。

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一時保護の要件と一時保護時の司法審査

2022年(令和4年)の児童福祉法改正により、一時保護の要件が明確化されました。改正前は「必要があると認めるとき」は一保護が可能となっていましたが、改正後は次の2つの要件を満たす場合に一時保護を行うことができます。

①児童虐待のおそれがあるとき、少年法の規定により事件の送致を受けたとき、その他内閣府令で定める場合に該当することです。
②一時保護の必要性があると認められること

さらに、保護者等の同意がない一時保護については、開始から7日以内又は事前に、児童相談所長が地方裁判所・家庭裁判所・簡易裁判所のいずれかの裁判官に一時保護状の発付を請求しなければならないという仕組みが導入されました。これを「一時保護時の司法審査」といいます。2022年の児童福祉法改正で規定され、2025年6月1日から施行されています。親権者等の同意がある場合は、この司法審査は不要です。

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一時保護の期間と延長

一時保護の期間は原則2か月以内です。親権者等の意に反して2か月を超えて一時保護を継続する場合は、家庭裁判所の承認を得なければなりません。親権者等の同意がある場合は、この家庭裁判所の承認は不要です。

一時保護施設の基準と処遇

2022年の児童福祉法改正により、都道府県は条例で一時保護施設の設備及び運営基準を定めなければならないこととされました。一時保護中の外出、通学、通信、面会に関する制限は、子どもの安全の確保が図られ、かつ一時保護の目的が達成できる範囲で必要最小限とすることとされています。

関連過去問

第34回 問142

児童相談所の一時保護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 一時保護する場合には親権者の同意が必要である。
2 一時保護は児童相談所に設置されている一時保護所に限って行う。
3 親権者の意に反して2か月を超える一時保護を実施するためには、児童福祉審議会の承認を得なければならない。
4 都道府県知事は、一時保護所の福祉サービス第三者評価を行わなければならない。
5 外出、通学、通信、面会に関する制限は、子どもの安全の確保が図られ、かつ一時保護の目的が達成できる範囲で必要最小限とする。

1 →× 親権者の同意がなくても職権で一時保護できる 
2 →× 一時保護所に限らず里親や児童福祉施設等への委託も可能 
3 →× 承認するのは児童福祉審議会ではなく家庭裁判所 
4 →× 第三者評価の受審が義務づけられているのは乳児院・児童養護施設等の社会的養護関係施設であり、一時保護所は義務化の対象に含まれていない
5 →○ 一時保護中の各種制限は必要最小限とする原則が正しい

第38回 問91

児童福祉法に規定される児童の一時保護に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 児童相談所長は、児童虐待のおそれがあるとき、少年法の規定により事件の送致を受けた場合等であって、必要があると認めるときは、一時保護を行うことができる。
2 児童相談所長は、児童の親権者等の意に反する場合には、裁判所にあらかじめ一時保護状を請求しなければ、一時保護を開始することができない。
3 一時保護の期間は、最長で二月とされており、延長するには、親権者等の同意の有無に関わらず、家庭裁判所の承認が必要である。
4 一時保護を行う施設の設備と運営の基準については、児童養護施設の基準を準用することとされている。
5 児童相談所長は、一時保護を行っている児童に対して、児童の親権者等の意向に基づき、監護及び教育に関し、その児童の福祉のため必要な措置を取らなければならない。

1 →○ 2022年改正で明確化された一時保護の要件と一致する 
2 →× 事前の請求に限らず、開始から7日以内の請求でも認められる 
3 →× 親権者等の同意がある場合は家庭裁判所の承認は不要 
4 →× 一時保護施設は独自の設備・運営基準が定められており児童養護施設の基準を準用するものではない 
5 →× 親権者等の意向ではなく児童の福祉のために必要な措置を講じる

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