里親の種類をわかりやすく解説|里親研修と認定・特別養子縁組制度についても

権利擁護を支える法制度
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里親制度とは

里親制度は、児童福祉法に基づいて、要保護児童(保護者のない児童、又は保護者に監護させることが不適当であると認められる児童)の養育を、実親に代わって家庭で担う制度です。児童福祉法第3条の2が定める「家庭養育優先の原則」を実現する中心的な仕組みで、里親には①養子縁組里親②養育里親③専門里親④親族里親4つに分類されます。①の養子縁組里親は②③の里親と違い、将来的に法律上の親子になる手続き(民法上の特別養子縁組)を行うことを前提としています。

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①養子縁組里親

養子縁組里親は、養子縁組によって養親となることを前提する里親です。民法の特別養子縁組をすることで、法律上の親子関係を構築します。そのため、手続きやルールが厳格に定められています。主な決まりは以下の通りです。

養親の年齢:原則25歳以上。夫婦の一方が25歳以上であれば、もう一方は20歳以上でよい
養子の年齢:原則15歳未満。15歳になる前から養親に育てられていた場合は、18歳未満まで
養親の要件:配偶者のいる者に限られ、夫婦共同で縁組をする必要がある
実親の同意:原則として必要。ただし、実父母が意思を表示できない場合や、虐待・悪意の遺棄など養子となる者の利益を著しく害する事由がある場合は不要となることがある
養子本人の同意:養子となる者が15歳以上の場合は、本人の同意が必要
監護期間:養親となる者が養子となる者を6か月以上監護していることが必要
成立の方法:家庭裁判所の審判により成立する。
実親との親族関係:特別養子縁組の成立により終了する


2019年(令和元年)の民法改正により、養子となる者の年齢の上限が原則6歳未満から原則15歳未満へと引き上げられました。児童養護施設等に入所している年長の児童にも特別養子縁組の道を開くことが目的です。

また、普通養子と特別養子の違いについては、権利擁護を支える法制度でも出題されていますので、要チェックです。

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②養育里親と③専門里親

養育里親は、養子縁組を目的とせず、要保護児童を一定期間預かって養育する里親です。実親のもとへ家庭復帰できるまで養育することが原則です。

専門里親は、養育里親のうち、児童虐待により心身に有害な影響を受けた児童や、非行等の問題を有する児童、身体障害・知的障害・精神障害がある児童など、都道府県知事が特に支援が必要と認めた児童を養育する里親です。里親としての養育経験や、児童福祉分野での実務経験が求められます。
里親制度についてわかりやすく説明されています。またページ真ん中あたりにある動画もわかりやすいので、ぜひご覧ください。

里親募集

③親族里親

親族里親は、3親等以内の親族が、児童の実親の死亡や行方不明などにより養育できなくなった児童を養育する里親です。児童にとって環境の変化が少なく精神的な負担が小さいため、他の里親より優先して検討されることが多い類型です。

里親の認定と適合判断

里親を希望する者は、まず研修を受け、その修了証をもって児童相談所に里親申請を行います。児童相談所長は都道府県知事に進達し、都道府県知事は都道府県児童福祉審議会に諮問したうえで、里親としての適格性を審議します。この審議を経て、都道府県知事が里親名簿への登録を行うことで、里親として認定されます。登録の有効期間は5年間で、更新研修の受講が必要です(専門里親は2年間)。ここまでは都道府県が行います。なお、親族里親については、研修の受講は名簿の登録などの手続きは行われていませんが、里親として適切かどうかについての確認は行われます。

実際の児童の委託にあたっては、児童相談所が候補となる児童を紹介し、施設等での面会から始めて、概ね1か月から3か月程度の交流期間を経て段階的に外出・外泊を重ね、児童と里親の関係性を見極めたうえで委託が決定されます。この過程が適合(マッチング)判断にあたります。

認定と適合判断(マッチング)がどこで行われているか、児相なのか、都道府県なのか?などの質問に答えられるようにしておきましょう。

関連する過去問を確認しましょう

第35回 問141

特別養子縁組の制度に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 配偶者のない者でも養親となることができる。
2 養子となることができる子の年齢上限は、6歳である。
3 養親には離縁請求権はない。
4 特別養子縁組の成立には、実親の同意は原則として必要ではない。
5 特別養子縁組は、都道府県が養親となる者の請求により成立させることができる。

1 →× 配偶者のいる者に限られ夫婦共同で縁組する必要がある 
2 →× 2020年の民法改正により原則15歳未満に引き上げられた 
3 →○ 離縁請求権者は養子・実父母・検察官であり養親は含まれない 
4 →× 実親の同意は原則として必要 
5 →× 家庭裁判所の審判により成立する

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