遺言の方式と検認
1 未成年者が遺言をするには、親権者の同意を得なければならない。
× 15歳に達した者は、単独で遺言をすることができます(第961条)。親権者の同意も未成年後見人の同意も必要ありません。
2 成年被後見人は、事理弁識能力が一時回復した時であっても遺言をすることができない。
× 一時回復した時に、医師2人以上の立会いがあれば遺言をすることができます(第973条)。第36回問題79で出題されています。
3 被保佐人が遺言をするには、保佐人の同意を得なければならない。
× 同意は不要です。遺言は本人の意思で決めることがらであり、同意も代理も入りません。被補助人も同じです。第33回問題79で出題されています。
4 自筆証書によって遺言をするには、証人2人以上の立会いがなければならない。
× 自筆証書遺言に証人は必要ありません。証人2人以上が必要なのは、公正証書遺言と秘密証書遺言です。第36回問題79で出題されています。
5 公正証書によって遺言をするには、遺言者がその全文を自書しなければならない。
× 遺言者が公証人に口授し、公証人が筆記します。遺言者が自書する必要はありません。第36回問題79で出題されています。
6 聴覚・言語機能障害により遺言の趣旨を公証人に口授することができない場合は、公正証書遺言を作成することができない。
× 通訳人の通訳または自書によって口授に代えることができます(第969条の2)。第33回問題79で出題されています。
7 公正証書遺言は、家庭裁判所の検認を必要とする。
× 原本を公証役場が保管しているため、検認は必要ありません。検認が必要なのは自筆証書遺言と秘密証書遺言です。第33回問題79で出題されています。
8 自筆証書遺言を発見した相続人は、家庭裁判所の検認を請求しなければならない。
○ 遺言書を保管していた者も同じです。法務局に保管を申請していた場合は検認が不要となります。第36回問題79で出題されています。
9 検認は、家庭裁判所が遺言の内容の有効性を判断する手続である。
× 遺言書の形状や内容を確認して記録し、偽造や変造を防ぐ手続です。有効か無効かを判断する手続ではありません。
10 封印のある遺言書は、発見した相続人が開封したうえで家庭裁判所に提出する。
× 家庭裁判所で、相続人などの立会いのもとに開封します。
11 遺言者は、遺言を撤回する権利をあらかじめ放棄することができる。
× 放棄することはできません。遺言者はいつでも遺言を撤回でき、理由も必要ありません(第1022条)。
12 前の遺言が後の遺言と抵触している場合、その抵触する部分について、後の遺言で前の遺言を撤回したものとはみなされない。
× 抵触する部分は、後の遺言で撤回したものとみなされます(第1023条)。遺言書を破棄したときや、遺言に書いた財産を生前に処分したときも、その部分を撤回したものとみなされます。第33回問題79で出題されています。
相続と遺留分
13 内縁の配偶者は、相続人となる。
× 配偶者は常に相続人となりますが、婚姻の届出をしている者に限られます(第890条)。内縁には、相続権を除いて婚姻の効果が当てはまります。
14 被相続人に子と父母がいる場合、父母も相続人となる。
× 第1順位の子がいるため、第2順位の直系尊属は相続人になりません。第3順位は兄弟姉妹です。
15 被相続人に配偶者と父母がいる場合、配偶者の相続分は2分の1である。
× 3分の2です。直系尊属が3分の1となります。2分の1となるのは、配偶者と子が相続人である場合です。
16 被相続人に配偶者と兄弟姉妹がいる場合、兄弟姉妹の相続分は4分の1である。
○ 配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1です。
17 養子の法定相続分は、実子の2分の1である。
× 実子と同じです。非嫡出子の相続分も、嫡出子と同じです。第36回問題78で出題されています。
18 相続放棄をした者は、相続開始の時から相続人でなかったものとみなされる。
× 初めから相続人でなかったものとみなされます。家庭裁判所に申述して行います。
19 被相続人を虐待した者の相続権を失わせるには、被相続人の請求により家庭裁判所が審判する。
○ 廃除です。被相続人を殺害した場合などに当然に相続権を失う相続欠格とは、手続が異なります。
20 被相続人の兄弟姉妹は、遺留分を有する。
× 遺留分を有するのは、配偶者、子とその代襲相続人、直系尊属です。兄弟姉妹と甥・姪にはありません。
21 直系尊属だけが相続人である場合、遺留分は財産の2分の1である。
× 3分の1です。2分の1となるのは、配偶者または子が相続人に含まれる場合です。
22 遺言に相続人の遺留分を侵害する内容がある場合は、その相続人の請求によって遺言自体が無効となる。
× 遺留分を侵害する遺言も有効です。侵害された者が、侵害された額に相当する金銭の支払を請求します。第33回問題79、第36回問題79の両方で誤りの選択肢として出題されています。
23 遺留分を侵害された者は、侵害した相手に対し、侵害された財産そのものの返還を請求する。
× 侵害された額に相当する金銭の支払を請求します。2019年7月1日施行の改正により、金銭の支払を求める権利に改められました。


コメント