親族の範囲と親等
1 姻族とは配偶者の血族および血族の配偶者をいい、配偶者自身も一親等の姻族としてこれに含まれる。
× 配偶者は血族でも姻族でもなく、親等もありません。民法が親族と定めるのは、六親等内の血族、配偶者、三親等内の姻族です(第725条)。
2 いとこの配偶者は、四親等の姻族として民法上の親族に含まれる。
× いとこは四親等の血族なので親族ですが、その配偶者は四親等の姻族であり、三親等を超えるため親族にあたりません。第32回問題77で出題されています。
3 甥の配偶者は、三親等の姻族にあたる。
○ 姻族は、その配偶者を本人と同じ位置に置いて数えます。甥が三親等の血族なので、その配偶者は三親等の姻族です。第37回問題37で出題されています。
4 兄弟姉妹は、本人から世代を一つずつ数えて二親等の直系血族となる。
× 傍系の血族です。世代を一つずつ数えるのは直系の場合で、傍系は共通の祖先までさかのぼってから数えます。兄弟姉妹は父母を経由するので二親等です。
婚姻
5 婚姻は、当事者が婚姻の意思をもって挙式した時にその効力を生ずる。
× 届出をすることによって効力を生じます(第739条)。市町村長が受理して婚姻が成立します。
6 婚姻適齢は、男性は18歳、女性は16歳と定められている。
× 男女とも18歳です。2022年4月1日から、女性の16歳という定めはなくなりました。
7 夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
○ 第752条です。第38回問題37で出題されています。
8 成年被後見人が婚姻をするには、成年後見人の同意を要する。
× 同意を得ずに婚姻することができます(第738条)。婚姻は身分行為であり、同意も代理も入りません。第38回問題37で出題されています。
離婚と内縁
9 離婚は裁判によらなければならない。
× 夫婦の協議によって離婚することができます。離婚には協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚の四つがあり、日本の離婚の大部分は協議離婚です。第38回問題37で誤りの選択肢として出題されています。
10 離婚を求める者は、家庭裁判所に調停の申立てをすることなく、直ちに訴えを提起することができる。
× まず調停を申し立て、調停が成立しなかったときに訴えを起こします。調停前置主義です。
11 婚姻の届出をしていない内縁の夫婦が関係を解消する場合、財産分与の規定は適用されない。
× 判例は、内縁関係の解消にも財産分与の規定を類推適用しています。内縁には、相続権を除いて婚姻の効果がそのまま当てはまります。第38回問題37で出題されています。
普通養子と特別養子
12 普通養子縁組は当事者の合意と届出によって成立するが、未成年者を養子とするには家庭裁判所の許可を要する。
○ 特別養子縁組は、家庭裁判所の審判によって成立します。
13 特別養子縁組は、都道府県が養親となる者の請求により成立させる。
× 成立させるのは家庭裁判所です。養親となる者の請求により、家庭裁判所が審判します。第36回問題141で出題されています。
14 特別養子は、実親および養親の双方に対して相続権を有する。
× 実親との親子関係が終了するため、実親の法定相続人にはなりません。双方に対して相続権をもつのは普通養子です。第31回問題78で出題されています。
15 配偶者のない者でも、特別養子の養親となることができる。
× 配偶者のある者でなければならず、夫婦がともに養親となります。第31回問題78、第36回問題141で出題されています。
16 特別養子の養親となる者は、夫婦の双方が25歳に達していなければならない。
× 原則として25歳以上ですが、夫婦の一方が25歳以上であれば、他方は20歳以上で足ります。
17 特別養子となる者は、縁組の申立ての時に6歳未満でなければならない。
× 2020年4月1日から、原則15歳未満とされています。15歳に達する前から養親となる者が引き続き養育していた場合などは、15歳以上でも縁組できます。第36回問題141で出題されています。
18 特別養子縁組の成立には、実親の同意は原則として必要ではない。
× 実親の同意が原則として必要です。実親が意思を表示できない場合などは、同意がなくても成立します。第36回問題141で出題されています。
19 特別養子縁組の離縁は、養親の請求により、家庭裁判所が審判する。
× 養親から請求することはできません。養子、実父母、検察官の請求により、子の利益のため特に必要があるときに家庭裁判所が審判します。第31回問題78、第36回問題141で出題されています。
親権
20 子の人格を尊重する義務と体罰の禁止が定められ、懲戒権の規定は削除された。
○ 2022年12月の改正です。親権を行う者は、子の人格を尊重するとともに、子の年齢および発達の程度に配慮しなければならず、体罰その他心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはなりません(第821条)。
21 親にとって利益となるが子にとって不利益となる契約であっても、親は、その子を代理することができる。
× 親権者と子の利益が相反する行為であり、代理することができません。家庭裁判所に特別代理人の選任を請求します(第826条)。第34回問題81で出題されています。
22 嫡出でない子を父が認知すれば、認知により直ちにその父がその子の親権者となる。
× 認知しただけでは父は親権者になりません。父母の協議によって定めます。2026年4月1日からは、父母の協議で父母の双方を親権者と定めることもできます。第34回問題81で出題されています。
23 2026年4月1日の改正により、離婚後は父母が共同して親権を行うことが原則とされた。
× 父母の双方または一方を親権者と定めます。協議で双方とするか一方とするかを選び、協議が調わないときは家庭裁判所が定めます。
24 父母の双方が親権者である場合、子の転居や進学先の決定は、監護および教育に関する日常の行為として、父母の一方が単独で行うことができる。
× 監護および教育に関する重要な行為であり、父母が共同して決めます。単独で決められるのは、日常の行為と、子の利益のため急迫の事情があるときです。虐待や暴力からの避難、緊急の医療がこれにあたります。
25 父母が離婚し、子との面会交流について父母の協議が調わないときは、家庭裁判所がそれを定める。
○ 第766条第2項です。2026年4月1日からは、婚姻中に別居している場合の親子交流についても、家庭裁判所が定めることができます。第34回問題81で出題されています。
26 親権停止の審判は、期間を定めずに行われる。
× 2年を超えない範囲で期間を定めます(第834条の2)。期間の定めがないのは親権喪失です。
27 児童相談所長は、虐待を行った保護者について、親権喪失の審判をすることができる。
× 児童相談所長にできるのは審判の請求までで、審判をするのは家庭裁判所です。請求できるのは、子、子の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、検察官と、児童福祉法に基づく児童相談所長です。第32回問題142、第35回問題142で出題されています。
親族の範囲と親等
1 民法上の親族は、六親等内の血族、配偶者、三親等内の姻族である。
○ 民法第725条が定めています。
2 いとこの配偶者は親族である。
× いとこは四親等の血族なので親族ですが、その配偶者は四親等の姻族にあたり、三親等を超えるため親族ではありません。第32回問題77で出題されています。
3 甥の配偶者は三親等の姻族である。
○ 甥が三親等の血族であり、その配偶者は三親等の姻族となります。第37回問題37で出題されています。
婚姻
4 婚姻適齢は男女とも18歳である。
○ 2022年4月1日から、女性の16歳という定めはなくなりました。
5 夫婦は同居しなければならない。
○ 夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければなりません(第752条)。第38回問題37で出題されています。
6 成年被後見人は、成年後見人の同意がなければ婚姻できない。
× 成年被後見人も、成年後見人の同意を得ずに婚姻することができます(第738条)。第38回問題37で出題されています。
離婚と内縁
7 離婚は裁判によらなければならない。
× 夫婦の協議によって離婚することができます。第38回問題37で誤りの選択肢として出題されています。
8 離婚の訴えを起こす前に、家庭裁判所の調停を経なければならない。
○ 調停前置主義です。調停が成立しなかったときに訴えを起こします。
9 内縁の夫婦が内縁関係を解消する場合、財産分与を請求することはできない。
× 判例は、内縁関係の解消にも財産分与の規定を類推適用しています。第38回問題37で出題されています。
普通養子と特別養子
10 普通養子縁組は、当事者の合意と届出によって成立する。
○ 未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可が必要です。
11 特別養子縁組は、都道府県が養親となる者の請求により成立させる。
× 成立させるのは家庭裁判所です。第36回問題141で出題されています。
12 特別養子縁組が成立した後も、実親との親子関係は継続する。
× 実親との親子関係は終了し、実親の法定相続人にもなりません。第31回問題78で出題されています。
13 配偶者のない者でも特別養子の養親となることができる。
× 養親となる者は配偶者のある者でなければならず、夫婦がともに養親となります。第31回問題78、第36回問題141で出題されています。
14 特別養子の養親となる者は、原則として25歳以上でなければならない。
○ 夫婦の一方が25歳以上であれば、他方は20歳以上で足ります。普通養子の養親は20歳に達していればよく、単身でもなれます。
15 特別養子となる子は、原則として申立ての時に15歳未満である。
○ 2020年4月1日から、それまでの6歳未満が改められました。
16 特別養子縁組の成立には、実親の同意は原則として必要ではない。
× 実親の同意が原則として必要です。実親が意思を表示できない場合などは、同意がなくても成立します。第36回問題141で出題されています。
17 養親は、特別養子縁組の離縁を請求することができない。
○ 養子、実父母、検察官の請求により、家庭裁判所が審判します。第31回問題78、第36回問題141で出題されています。
親権
18 子の人格を尊重する義務と体罰の禁止が定められ、懲戒権の規定は削除された。
○ 2022年12月の改正です。親権を行う者は、子の人格を尊重するとともに、子の年齢および発達の程度に配慮しなければならず、体罰その他心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはなりません(第821条)。
19 親にとって利益となるが子にとって不利益となる契約であっても、親は子を代理することができる。
× 利益が相反する行為であり、家庭裁判所に特別代理人の選任を請求します(第826条)。第34回問題81で出題されています。
20 2026年4月1日から、離婚後の親権者は、父母の双方または一方を定める。
○ 協議が調わないときは家庭裁判所が定めます。
21 2026年4月1日から、離婚後は父母が共同して親権を行うことが原則となった。
× 父母の協議で、双方とするか一方とするかを選びます。
22 子との面会交流について父母の協議が調わないときは、家庭裁判所がそれを定める。
○ 第766条第2項です。第34回問題81で出題されています。
23 児童相談所長は、親権喪失の審判を請求することができる。
○ 児童福祉法に基づいて請求できます。第32回問題142で出題されています。
24 児童相談所長は、親権喪失を決定することができる。
× 決定するのは家庭裁判所です。第35回問題142で誤りの選択肢として出題されています。


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