婚姻
1 婚姻は、当事者が婚姻の意思をもって挙式した時にその効力を生ずる。
× 届出をすることによって効力を生じます(第739条)。挙式をしても、届出がなければ婚姻は成立しません。
2 婚姻をすることができる年齢は、男性は18歳、女性は16歳である。
× 男女とも18歳です(第731条)。2022年4月1日から、女性の16歳という定めはなくなりました。
3 夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
○ 第752条です。第38回問題37で出題されています。
4 成年被後見人が婚姻をするには、成年後見人の同意を要する。
× 同意を得ずに婚姻することができます(第738条)。婚姻は本人の意思で決める身分行為であり、同意も代理も入りません。第38回問題37で出題されています。
離婚と内縁
5 離婚は、裁判によらなければならない。
× 夫婦の協議によって離婚することができます(第763条)。離婚には協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚があり、日本の離婚の大部分は協議離婚です。第38回問題37で出題されています。
6 離婚の訴えを提起しようとする者は、まず家庭裁判所に調停を申し立てなければならない。
○ 調停前置主義です。調停が成立しなかったときに、訴えを起こします。
7 判例は、内縁関係を解消する場合には、財産分与の規定を類推適用していない。
× 判例は、内縁関係の解消にも財産分与の規定を類推適用しています。内縁には、相続権を除いて婚姻の効果が当てはまります。第38回問題37で出題されています。
嫡出子と認知
8 婚姻関係にある父母の間に生まれた子を、嫡出子という。
○ 婚姻関係にない父母の間に生まれた子は、嫡出でない子といいます。
9 婚姻関係にない父母の間に生まれた子と父との間の法律上の親子関係は、出生によって当然に生じる。
× 父の認知によって生じます(第779条)。母との親子関係は、出産の事実によって生じるので、認知は必要ありません。
10 父は、遺言によって子を認知することができない。
× 遺言によっても認知することができます(第781条第2項)。届出によるのが通常です。
11 成年の子を認知するには、その子の承諾を得なければならない。
○ 第782条です。子が養育を必要とする間は放っておき、成人してから扶養を求めるために認知する、といったことを防ぐ定めです。
普通養子と特別養子
12 普通養子縁組は、当事者の合意と届出によって成立する。
○ 普通養子縁組は、婚姻と同じく、届出によって効力を生じます(第799条、第739条)。
13 特別養子縁組は、当事者の合意と届出によって成立する。
× 養親となる者の請求により、家庭裁判所の審判によって成立します(第817条の2)。第36回問題141で出題されています。
14 未成年者を普通養子とするには、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合を除き、家庭裁判所の許可を得なければならない。
○ 第798条です。孫や連れ子を養子にする場合は、許可は必要ありません。
15 配偶者のない者は、普通養子の養親となることができない。
× 成年に達した者であれば、配偶者がなくても普通養子の養親になれます(第792条)。
16 配偶者のない者でも、特別養子の養親となることができる。
× 配偶者のある者でなければならず、夫婦がともに養親となります(第817条の3)。普通養子との違いです。第31回問題78、第36回問題141で出題されています。
17 特別養子の養親となる者は、夫婦の双方が25歳に達していなければならない。
× 原則25歳以上ですが、夫婦の一方が25歳以上であれば、他方は20歳以上で足ります(第817条の4)。
18 特別養子となる者は、原則として、縁組の請求の時に15歳未満でなければならない。
○ 2020年4月1日から、6歳未満から原則15歳未満に引き上げられました(第817条の5)。第36回問題141で出題されています。
19 特別養子となる者が15歳以上であっても、15歳に達する前から養親となる者に引き続き養育されており、やむを得ない事由により15歳までに請求されなかったときは、縁組を成立させることができる。
○ 第817条の5第2項です。ただし、縁組が成立する時に18歳に達している者は養子になれません。また、15歳以上の者が養子となるには、本人の同意が必要です。
20 特別養子縁組が成立しても、養子と実方の父母との親族関係は継続する。
× 実方の父母との親族関係は終了します(第817条の9)。そのため、実親の相続人にもなりません。実親と養親の双方の相続人になるのは普通養子です。第31回問題78で出題されています。
21 特別養子縁組の成立には、実父母の同意は必要ない。
× 実父母の同意が原則として必要です(第817条の6)。実父母が意思を表示できない場合や、虐待など養子の利益を著しく害する事由がある場合は、同意がなくても成立します。第36回問題141で出題されています。
22 特別養子縁組の離縁は、養親の請求により家庭裁判所が審判する。
× 養親から請求することはできません。養子、実父母、検察官の請求により、養子の利益のため特に必要があるときに家庭裁判所が審判します(第817条の10)。第31回問題78、第36回問題141で出題されています。
23 普通養子縁組の当事者は、その協議で離縁をすることができる。
○ 第811条です。普通養子は協議離縁ができ、特別養子は原則として離縁ができない、という違いがあります。
24 児童福祉法に定める養子縁組里親は、特別養子縁組によって養親となることを希望する者に限られる。
× 児童福祉法は、養子縁組里親を「養子縁組によって養親となることを希望する」者と定めており、特別養子に限っていません(第6条の4)。
普通養子と特別養子の違いは、タップ式の比較表でも確認できます。
→普通養子と特別養子のタップ式比較表と一問一答|成立・実親との関係・年齢・離縁
親権
25 成年に達しない子は、父母の親権に服する。
○ 第818条第1項です。親権者は父母です。
26 未成年の孫と同居して養育している祖父母は、その孫の親権者となる。
× 親権者は父母です。祖父母が親権を行うのは、孫を養子にした場合です。祖父母が未成年後見人に選任された場合は、未成年後見人として親権者と同じ権利義務を負います。
27 児童福祉法に定める保護者には、児童を現に監護する祖父母が含まれる。
○ 児童福祉法は、保護者を「親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護する者」と定めています(第6条)。同居して養育する祖父母は、親権者ではなくても保護者にあたります。
28 父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、父母の双方又は一方を親権者と定める。
○ 2026年4月1日施行の改正による第819条第1項です。以前は、必ず父母の一方を親権者と定めることになっていました。
29 父母が協議上の離婚をする際、親権者について協議が調わないときは、父母の一方が単独で親権者となる。
× 家庭裁判所が、父母の双方又は一方を親権者と定めます(第819条第5項)。
30 父が認知した子に対する親権は、父母の協議がなくても父が行う。
× 母が行います。父母の協議で、父母の双方又は父を親権者と定めることができます(第819条第4項)。第34回問題81で出題されています。
31 父母の双方が親権者である場合でも、監護及び教育に関する日常の行為は、父母の一方が単独ですることができる。
○ 第824条の2第2項です。食事や服装、通常の受診などがこれにあたります。
32 父母の双方が親権者である場合、子の転居や進学先の決定は、日常の行為として父母の一方が単独で行うことができる。
× 転居や進学先の決定は重要な行為であり、父母が共同して決めます。単独で決められるのは、日常の行為と、虐待や暴力からの避難、緊急の医療のように子の利益のため急迫の事情があるときです。
33 親権者と子との利益が相反する行為については、親権者は、家庭裁判所に特別代理人の選任を請求しなければならない。
○ 第826条です。親が得をして子が損をする契約などでは、親は子を代理できません。第34回問題81で出題されています。
34 子との面会交流について父母の協議が調わないときは、児童相談所長がそれを定める。
× 家庭裁判所が定めます(第766条第2項)。第34回問題81で出題されています。
35 親権を行う者は、子の監護及び教育に必要な範囲内で、その子を懲戒することができる。
× 2022年12月施行の改正で懲戒権の規定は削除されました。親権を行う者は、子の人格を尊重し、体罰その他の子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはならないと定められています(第821条)。
36 親権停止の審判は、期間を定めずに行われる。
× 家庭裁判所が、2年を超えない範囲で期間を定めます(第834条の2)。期間の定めがないのは親権喪失です。
37 児童相談所長は、親権喪失の審判を請求することができる。
○ 児童相談所長にできるのは審判の請求までで、審判をするのは家庭裁判所です。第32回問題142、第35回問題142で出題されています。
親族の範囲と親等、生活保護の申請、健康保険の被扶養者の一問一答はこちらです。
→親族の範囲の一問一答|生活保護の申請・健康保険の被扶養者・成年後見の申立て


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