39回用 成年後見制度の改正 後見と保佐を廃止して補助に一本化

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権利擁護を支える法制度
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第39回用 令和8年6月に民法等の一部を改正する法律成立

令和8年6月17日、「民法等の一部を改正する法律」(令和8年法律第45号)が成立し、同月24日に公布されました。あわせて、関係する法律を整備するための法律(令和8年法律第46号)も成立・公布されています。

成年後見制度の見直しに係る改正は、公布の日から起算して2年6か月を超えない範囲内において政令で定める日から施行されますが、この政令はまだ定められていません。
改正は決定しましたが、まだ施行されていませんので、現在も後見・保佐・補助の3つの類型で運用されています。

改正の内容は、以下の3つです。

①後見と保佐を廃止して補助に一本化されます
②必要がなくなったときに制度(成年後見等)を終了することができます
③任意後見制度の見直しが行われます

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①後見と保佐を廃止して補助に一本化します

現行の法定後見制度では、本人の事理弁識能力の程度によって、後見・保佐・補助のどれを利用するかが定まります。事理弁識能力を欠く常況にある人は後見となり、成年後見人が包括的な代理権と取消権を持ちます。

改正後は、後見と保佐が廃止されて補助に一本化されます。家庭裁判所が、本人にとって必要な特定の行為について、補助人に代理権を付与する審判や、補助人の同意を要するとの審判をします。本人にとって必要な範囲を検討し、支援の範囲を決定する仕組みになります。

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②必要がなくなったときに制度の利用を終わらせることができます

現行の後見と保佐は、本人の事理弁識能力が回復しない限り、制度の利用を終了することができません。仮に遺産分割のために利用を始めた場合でも、それが終わったあとも制度を利用し続けなければなりません。

改正後は、事理弁識能力が回復していない場合でも、制度を利用する必要がなくなったと家庭裁判所が認めるときは、制度の利用を終了することが可能です。

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③任意後見制度を柔軟に利用できるようにします

現行法では、任意後見契約の効力を生じさせるために任意後見監督人を選任します。改正後は、家庭裁判所が明らかに監督人による監督の必要がないと認めるときは、任意後見監督人を選任せず、家庭裁判所が直接監督することができます。

また、現行法では法定後見の利用を開始すると任意後見契約が終了しますが、改正後は補助の制度の利用を開始しても任意後見契約が存続します。

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施行日と国家試験の関係

施行日を定める政令がまだ出ていないため、現在施行されている法律は、後見・保佐・補助の3類型による現行の制度です。国家試験の事例問題などは、現行の制度で解くことになります。

改正については、令和8年6月に成立・公布されたこと、後見と保佐を廃止して補助に一本化する内容であること、施行日は公布の日から起算して2年6か月を超えない範囲内で政令で定める日であるため、試験当日は、まだ現行制度であることを押さえておきましょう。

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