今日の講義で扱った30問|地域福祉と包括的支援体制の一問一答(30問)|イギリスの報告書・社会福祉協議会・福祉計画

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一問一答
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問題①

問1 トインビーは自らの名前を付けた施設を世界で初めて作った。

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トインビー・ホールは、1884年にバーネット夫妻がロンドンのイーストエンドに設立した世界で最初のセツルメントです。名称は、若くして亡くなった経済史家アーノルド・トインビーを記念して付けられたもので、トインビー自身が設立したのではありません。

問2 シーボーム報告は、地方自治体社会サービス法の制定に結びついた。

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1968年のシーボーム報告は、児童・高齢者・障害者などに分かれていた地方自治体の部局を統合し、社会サービス部を設置することを提言しました。これを受けて1970年に地方自治体社会サービス法が制定されています。

問3 エイブス報告は、地方自治体がソーシャルワークに関連した部門を統合すべきであると勧告した。

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部門の統合を勧告したのはシーボーム報告です。1969年のエイブス報告は、社会サービスにおけるボランティアの役割を検討し、ボランティアと専門職が協働することを提言したものです。

問4 ウルフェンデン報告は、公的部門、民間営利部門、インフォーマル部門からなる供給主体を想定していた。

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1978年のウルフェンデン報告は、福祉の供給主体をインフォーマル部門、ボランタリー部門、民間営利部門、公的部門の四つに整理しました。問題文にはボランタリー部門が入っていません。この四つで福祉を担うという考え方を福祉多元主義といいます。

問5 グリフィス報告を受けて、1990年に国民保健サービス及びコミュニティケア法が制定された。

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1988年のグリフィス報告は、地方自治体がケアマネジメントによってケア・パッケージを組み立てる役割を担うことを提言しました。これを受けて1990年に国民保健サービス及びコミュニティケア法が制定され、1993年に施行されています。国民保健サービス(NHS)は1946年の国民保健サービス法によって設けられた、税を財源として原則無料で医療を提供するしくみです。

問6 2022年に地域力強化検討会が最終とりまとめを行い、「我が事・丸ごと」の地域共生社会を提唱した。

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「我が事・丸ごと」の地域共生社会を示したのは、2016年12月の地域力強化検討会の中間とりまとめです。最終とりまとめは2017年9月に行われました。

問7 都道府県社会福祉協議会は、その区域内における社会福祉事業または社会福祉活動を行う者の過半数が参加する。

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社会福祉法第110条は、都道府県社会福祉協議会について、その区域内の市町村社会福祉協議会の過半数と、社会福祉事業または更生保護事業を経営する者の過半数が参加するものと定めています。社会福祉を目的とする事業を経営する者の過半数と社会福祉に関する活動を行う者の過半数が参加するのは、第109条の市町村社会福祉協議会です。

問8 関係行政庁の職員は社会福祉協議会の役員となることができ、役員総数の3分の1を超えてはならない。

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社会福祉法第109条第5項は、関係行政庁の職員が市町村社会福祉協議会の役員となることができるとしたうえで、役員の総数の5分の1を超えてはならないと定めています。3分の1ではありません。

問9 1951年に市町村社会福祉協議会が法定化された。

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1951年の社会福祉事業法で法定化されたのは、中央社会福祉協議会(現在の全国社会福祉協議会)と都道府県社会福祉協議会です。市町村社会福祉協議会が法定化されたのは1983年の社会福祉事業法改正です。

問10 1979年に在宅福祉サービスの戦略を発表し、同年、都道府県社会福祉協議会が法定化された。

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全国社会福祉協議会が「在宅福祉サービスの戦略」を発表したのは1979年です。都道府県社会福祉協議会が法定化されたのは1951年ですので、同年ではありません。

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問題②

問1 児童委員は、民生委員とは別に、民生委員推薦会による推薦が必要である。

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児童福祉法第16条第2項は、民生委員法による民生委員は児童委員に充てられたものとすると定めています。民生委員として委嘱された人がそのまま児童委員になりますので、児童委員としての別の推薦や委嘱は行われません。

問2 保護司は保護司法に基づき、厚生労働大臣が委嘱し、任期は3年である。

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保護司を委嘱するのは法務大臣で、任期は2年です。厚生労働大臣が委嘱して任期が3年なのは民生委員です。委嘱する大臣と任期の両方が入れ替えられています。

問3 共同募金は、都道府県の区域を単位として行われる。

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社会福祉法第112条は、共同募金を、都道府県の区域を単位として毎年1回、厚生労働大臣の定める期間内に限ってあまねく行う寄附金の募集と定めています。共同募金事業を行うことを目的として設立される社会福祉法人が共同募金会で、共同募金会以外の者は共同募金事業を行うことができません。

問4 共同募金会が共同募金を行うには、あらかじめ市町村の意見を聴き、配分委員会の承認を得なければならない。

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社会福祉法第119条は、共同募金会があらかじめ都道府県社会福祉協議会の意見を聴き、配分委員会の承認を得て、共同募金の目標額、受配者の範囲および配分の方法を定めて公告しなければならないと定めています。意見を聴く相手は市町村ではありません。

問5 共同募金会の役員が配分委員会の委員となることもできるが、委員の総数の5分の1を超えてはならない。

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社会福祉法第115条第3項は、共同募金会の役員が配分委員会の委員となることができるとしたうえで、委員の総数の3分の1を超えてはならないと定めています。社会福祉協議会の役員に占める関係行政庁の職員が5分の1であることと入れ替えられています。

問6 配分委員会は、寄附金の公正な配分に資するため、都道府県および市町村の意見を聴かなければならない。

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社会福祉法第115条第1項は、寄附金の公正な配分に資するため、共同募金会に配分委員会を置くと定めています。これは配分委員会を置く目的を示したもので、配分委員会が都道府県や市町村の意見を聴かなければならないという定めはありません。

問7 労働者協同組合は、地域における多様な需要に応じた仕事を創出する非営利法人であり、剰余金の配当は認められていない。

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労働者協同組合は営利を目的として事業を行ってはならないとされていますが、剰余金の配当はできます。労働者協同組合法第3条第2項は、剰余金の配当を、組合員が組合の事業に従事した程度に応じて行うと定めています。株式会社のように出資口数に応じて配ることはできない、という意味です。議決権も出資口数にかかわらず1人1個です。なお、認定を受けた特定労働者協同組合は、定款で剰余金の配当を行わないことを定める必要があります。

問8 フィランソロピーとは、民間企業などが実施する慈善活動などを指し、企業の経営よりも優先されるべき概念である。

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フィランソロピーは、企業や個人が行う寄附や社会貢献活動を指す語です。企業の経営より優先されるという意味を含む語ではありません。

問9 重層的支援会議とは「自ら支援を求めることが困難な人への支援について、支援を始める前に関係機関が情報を共有し、協議をする場」である。

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この説明は、社会福祉法第106条の6が定める支援会議のものです。支援会議は本人の同意が得られていない段階でも関係機関が必要な情報を共有できる場で、構成員には守秘義務が課されます。重層的支援会議は、本人の同意を得たうえで支援プランを検討し、決定する場です。

問10 重層的支援体制整備事業は、地域生活課題の解決に資するため市町村が実施できる事業である。

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社会福祉法第106条の4第1項は、市町村が地域生活課題の解決に資する包括的な支援体制を整備するため、重層的支援体制整備事業を行うことができると定めています。実施するかどうかは市町村が判断します。

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問題③

問1 生活困窮者自立支援法の支援会議は、都道府県が設置するよう努めるものとする。

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生活困窮者自立支援法第9条第1項は、都道府県等が支援会議を組織することができると定めています。都道府県等とは福祉事務所を設置する自治体をいい、市も含まれます。努力義務ではありません。

問2 生活保護法に基づく保護の実施は、第一号法定受託事務である。

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生活保護法に基づく保護の決定および実施に関する事務は、第一号法定受託事務です。国が本来果たすべき役割に係る事務を都道府県や市町村が処理するもので、自治事務ではありません。

問3 地域福祉計画が上位計画に位置付けられたのは2000年である。

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地域福祉計画が社会福祉法に規定されたのは2000年ですが、このときは任意の計画でした。福祉に関し共通して取り組むべき事項を定めるものとされ、他の福祉計画の上位計画として位置づけられたのは2017年の改正です。

問4 市町村地域福祉計画は努力義務である。

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市町村地域福祉計画は、2000年の社会福祉法制定時は任意の計画でしたが、2017年の改正で策定が努力義務になりました。義務ではありません。

問5 重層的支援体制整備事業実施計画は、各種福祉計画の上位計画である。

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社会福祉法第106条の5は、重層的支援体制整備事業を行う市町村が実施計画を策定するよう努めるものとし、市町村地域福祉計画などとの調和が保たれたものでなければならないと定めています。上位計画ではありません。上位計画として位置づけられているのは市町村地域福祉計画です。

問6 厚生労働省は災害時に災害派遣福祉チーム(DWAT)を一般避難所へ派遣しなければならない。

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災害派遣福祉チーム(DWAT)は都道府県が組成し、都道府県が避難所へ派遣します。厚生労働省が派遣するものではなく、派遣が義務づけられているわけでもありません。

問7 災害対策基本法における避難行動要支援者とは、市町村が作成する避難行動要支援者名簿への登載を希望する者をいう。

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災害対策基本法第49条の10は、要配慮者のうち、災害が発生し、または発生するおそれがある場合に自ら避難することが困難で、円滑かつ迅速な避難の確保のため特に支援を要する人を避難行動要支援者としています。名簿への登載を希望したかどうかで決まるものではありません。

問8 災害対策基本法における避難行動要支援者とは、都道府県が作成する個別避難計画の対象者である。

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避難行動要支援者は災害対策基本法第49条の10で定義される人で、個別避難計画の対象者であるかどうかで決まるものではありません。また、個別避難計画を作成するのは市町村長で、都道府県ではありません。

問9 個別避難計画の策定は、本人の同意は不要である。

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災害対策基本法第49条の14第2項は、市町村長が個別避難計画を作成しようとするときは、避難行動要支援者本人の同意を得なければならないと定めています。本人が意思を表示することができない場合を除き、同意は必要です。

問10 災害救助法では、提供する物資として福祉サービスが追加された。

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令和7年の改正で災害救助法第4条の救助の種類に加えられたのは、福祉サービスの提供です。被服、寝具その他生活必需品のような物資として追加されたものではありません。

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