介護保険料加算とは
介護保険料加算は、生活扶助の加算の一つです。介護保険の第1号被保険者である被保護者が納める介護保険料に充てるため、最低生活費に上乗せして計上されます。
加算される額は、その被保護者が実際に納付すべき介護保険料の額です。他の加算のように定額が決まっているのではなく、市町村ごと、所得段階ごとに異なる保険料の額がそのまま計上されます。
加算の対象になる者
対象は、介護保険料を普通徴収の方法で納める第1号被保険者です。65歳以上の被保護者は全員が第1号被保険者になりますので、年金が年額18万円未満の者や年金を受けていない者が加算の対象になります。
年金が年額18万円以上ある者は特別徴収の対象になり、保険料が年金から天引きされますので、介護保険料加算は計上されません。
40歳以上65歳未満の被保護者は、医療保険に加入していなければ介護保険の被保険者ではありませんので、保険料を負担することがなく、加算の対象にもなりません。被用者保険に加入して働いている者は第2号被保険者になりますが、保険料は加入している医療保険の保険料に上乗せして徴収されますので、この場合も介護保険料加算は計上されません。
介護扶助との違い
介護保険料は、介護扶助には含まれません。介護扶助から支給されるのは、介護サービスを利用したときの自己負担分と、医療保険に加入していない被保護者が利用したサービスの費用です。保険料は生活扶助の介護保険料加算から、サービスの費用は介護扶助からまかなわれます。
生活保護と介護保険についての記事はこちら
→生活保護と介護保険|第1号・第2号被保険者になる場合と介護扶助
過去問を確認しましょう
第35回問題131
介護保険制度における第一号被保険者の介護保険料(以下「第一号保険料」という。)に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。
1 第一号保険料の額は,政令で定める基準に従い,各市町村が条例で定める保険料率に基づいて算定され,第一号被保険者に賦課される。
2 第一号保険料は,被保険者の前年の所得に応じて,原則として 3 段階を標準とした保険料率が定められている。
3 第一号保険料が特別徴収となるのは,公的年金の受給額が年額 120 万円以上の第一号被保険者である。
4 第一号被保険者が医療保険の被用者保険(健康保険など)の被保険者の場合,第一号保険料は医療保険者が医療保険料と一体的に徴収する。
5 第一号被保険者が被保護者(生活保護受給者)であって第一号保険料が普通徴収となる場合,その保険料は介護扶助として支給される。
解説
1→○ 第1号保険料の額は、政令で定める基準に従い、市町村が条例で定める保険料率に基づいて算定されます。
2→× 所得段階別の保険料率が定められていますが、標準の段階数は3段階ではありません。
3→× 特別徴収の対象となるのは、年金の額が年額18万円以上の者です。
4→× 第1号保険料を徴収するのは市町村です。医療保険料と一体的に徴収されるのは第2号保険料です。
5→× 普通徴収の場合の保険料は、生活扶助の介護保険料加算として支給されます。介護扶助から支給されるのは、サービスを利用したときの自己負担分です。
第38回問題30
社会保険の保険料に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 労働者災害補償保険の保険料は,特別加入者については全額が免除となる。
2 雇用保険の保険料率は,事業主の負担分の方が労働者の負担分よりも大きい。
3 生活保護受給者による介護保険の保険料負担分は,介護扶助に加算される。
4 協会けんぽ(全国健康保険協会管掌健康保険)の保険料率は全国一律に設定されている。
5 介護休業期間中は,厚生年金保険の保険料負担が労使ともに免除される。
解説
1→× 労働者災害補償保険の特別加入者は、保険料の全額を自分で負担します。
2→○ 雇用保険の保険料のうち、雇用保険二事業に充てる分は事業主だけが負担しますので、事業主の負担分が労働者の負担分より大きくなります。
3→× 生活保護受給者の介護保険料は、生活扶助の介護保険料加算として支給されます。介護扶助に加算されるのではありません。
4→× 協会けんぽの保険料率は、都道府県ごとに定められています。
5→× 保険料が免除されるのは育児休業等の期間中で、介護休業の期間中は免除されません。


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