婚姻と遺言|成年被後見人と未成年者の身分行為における能力

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権利擁護を支える法制度
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身分行為とは

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婚姻、離婚、養子縁組、遺言などを身分行為といいます(契約等の法律行為と区別されます)。

身分行為については、本人の意思が尊重されるため、契約で用いられる行為能力の仕組みがそのまま当てはまるわけではありません。「未成年者だから」「成年被後見人だから」という理由で、身分行為についても単独ではできないと判断しないように気を付けましょう。

この記事では、婚姻と遺言について確認します。

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婚姻

令和4年4月から成年年齢が18歳になり、あわせて婚姻年齢も男女とも18歳に統一されました。

*以前は、女性は16歳から婚姻でき、未成年者が婚姻するには父母の同意が必要だと定められていました。この父母の同意についての規定(旧民法737条)は、令和4年4月の改正で削除されています。

成年被後見人については、民法738条が「成年被後見人が婚姻をするには、その成年後見人の同意を要しない」と定めています。

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遺言

民法961条が「15歳に達した者は、遺言をすることができる」と定めています。15歳以上であれば、親権者の同意を得ずに単独で遺言ができます。

また、被保佐人と被補助人も、保佐人や補助人の同意を得ることなく単独で遺言ができます。

成年被後見人については、事理弁識能力を一時回復した時に、医師2人以上の立会いがあれば遺言ができます。立ち会った医師は、遺言者が遺言をする時に事理弁識能力を欠く状態になかった旨を遺言書に付記して、署名し、印を押すことになっています。

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過去問を確認しましょう

第38回問題37

選択肢の一部を抜粋します。

①未成年者は,親権者の同意がなければ婚姻できない。
②成年被後見人は,成年後見人の同意がなければ婚姻できない。

解説

①→× 婚姻できるのは18歳からです。18歳未満は、同意の有無に関係なく婚姻できません。
②→× 民法738条により、成年被後見人が婚姻をするには成年後見人の同意を要しません。

第36回問題79

遺言に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1 つ選びなさい。

1 成年被後見人は,事理弁識能力が一時回復した時であっても遺言をすることができない。
2 自筆証書遺言を発見した相続人は,家庭裁判所の検認を請求しなければならない。
3 公正証書によって遺言をするには,遺言者がその全文を自書しなければならない。
4 自筆証書によって遺言をするには,証人 2 人以上の立会いがなければならない。
5 遺言に相続人の遺留分を侵害する内容がある場合は,その相続人の請求によって遺言自体が無効となる。

解説

正答は2です。
1→× 事理弁識能力を一時回復した時に、医師2人以上の立会いがあれば遺言をすることができます。
2→○ 記述のとおりです。
3→× 全文を自書するのは自筆証書遺言です。公正証書遺言は公証人が作成します。
4→× 証人2人以上の立会いが必要なのは公正証書遺言です。自筆証書遺言に証人は必要ありません。
5→× 遺留分を侵害する遺言も無効にはなりません。遺留分を侵害された相続人は、侵害額に相当する金銭の支払いを請求することができます。

権利能力・意思能力・行為能力・事理弁識能力|違いを整理

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