任意継続被保険者制度とは
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会社を退職すると、健康保険の被保険者ではなくなります。その後は、国民健康保険に加入するか、家族の被扶養者になるかを選ぶことになりますが、もう1つの選択肢として、退職前に加入していた健康保険に引き続き加入し続ける方法があります。これが任意継続被保険者制度です。
協会けんぽでも健康保険組合でも、同じ仕組みが設けられています。
加入の要件
要件は2つです。退職の日までに継続して2か月以上被保険者であったことと、退職の日の翌日から20日以内に申し出ることです。
在職中にその者の被扶養者だった家族は、任意継続被保険者制度の被扶養者として給付を受けることができます。
加入できる期間は最長2年間です。2年を過ぎると資格を失いますので、その時点で国民健康保険に加入するか、家族の被扶養者になることになります。
保険料は全額を自分で負担します
在職中は、保険料を事業主と被保険者が折半して負担していました。任意継続被保険者になると、事業主の負担がなくなりますので、全額を自分で負担します。
保険料の額は、退職時の標準報酬月額をもとに計算します。ただし、その保険者の全被保険者の平均額が上限になります。退職前の給与が高かった者は、平均額で計算されることになります。
受けられる給付
療養の給付や高額療養費など、在職中と同じ給付を受けられます。被扶養者についても、在職中と同じように認定を受けられます。
任意継続被保険者になってから病気やけがで働けなくなっても、傷病手当金と出産手当金は支給されません。この2つは、働いている者が働けなくなったことで失う所得を補うものだからです。
ただし、退職前から傷病手当金や出産手当金を受けていた場合は、資格喪失後の継続給付として、退職後も引き続き受けられます。任意継続被保険者になったかどうかにかかわらず受けられるもので、退職日までに継続して1年以上被保険者であったことなどが要件です。
なお、国民年金については、退職によって第2号被保険者ではなくなり、第1号被保険者になります。健康保険を任意継続していても、厚生年金を継続することはできません。
国民年金の被保険者についての記事はこちらです。
→国民年金の被保険者|第1号・第2号・第3号を事例で確認
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第37回問題34
事例を読んで,Aさんに適用される社会保険制度に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1 つ選びなさい。
〔事 例〕
Aさん(55 歳)は配偶者のBさんと離婚した。Aさんは離婚以前,国民年金の第三号被保険者及び健康保険の被扶養者であった。二人の間に子はおらず,Aさんは,現在,単身で暮らしている。離婚時に年金分割の手続きは済ませている。
1 離婚前は,Bさんが,Bさん自身の厚生年金保険料に加えて,Aさんの国民年金保険料を納付していた。
2 Aさんは,離婚前に被扶養者の認定を受けていた健康保険の任意継続被保険者となることができる。
3 Aさんは,離婚の前後を通じて,介護保険料を市町村から直接徴収されている。
4 Aさんは,分割した年金記録に基づく老齢厚生年金を,自身の支給開始年齢に達するまでは受給できない。
5 Aさんは,国民年金保険料の納付猶予制度を利用することができる。
解説
正答は4です。
1→× 第3号被保険者の保険料を配偶者が個別に納付するわけではありません。第2号被保険者が加入する制度全体で負担する仕組みです。
2→× 任意継続被保険者になれるのは、本人として被保険者であった者です。被扶養者であった者は該当しません。
3→× Aさんは55歳ですので、介護保険の第2号被保険者です。介護保険料は医療保険料とあわせて徴収されます。市町村が直接徴収するのは第1号被保険者の保険料です。
4→○ 記述のとおりです。分割された年金記録は自身の記録として扱われますので、自身の支給開始年齢に達してから受給します。
5→× 納付猶予制度は50歳未満が対象です。Aさんは55歳ですので利用できません。
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