39回国家試験用 令和6年度高齢者虐待対応状況調査|相談・通報件数・通報者・虐待者・虐待の種別

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高齢者虐待対応状況調査 令和6年度|39回国家試験用 最新データ

高齢者虐待対応状況調査とは

高齢者虐待対応状況調査は、高齢者虐待防止法(高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律)に基づいて市町村と都道府県が対応した件数などを、厚生労働省が毎年まとめている調査です。令和6年度の結果は、令和7年12月に公表されました。

調査は、高齢者虐待防止法の定義に合わせて、次の二つに分けて集計されています。
①養護者(家族・親族など)による虐待
②養介護施設従事者等(介護施設や介護サービス事業所の職員)による虐待

高齢者虐待防止法についての記事はこちら
→高齢者虐待防止法をわかりやすく|通報義務と5類型・養護者支援を整理

①②とも、「1位は何か」を意識して確認しましょう。

項目養護者による虐待養介護施設従事者等相談・通報件数41,814件(+1,428件)3,633件(+192件)虐待と判断した件数17,133件(+33件)1,220件(+97件)通報者の1位警察当該施設の職員虐待の種別の1位身体的虐待身体的虐待虐待者息子>夫>娘介護職が約8割( )は前年度比。厚生労働省「令和6年度高齢者虐待対応状況調査」をもとに著者が作成した図です。無断転載・複製はご遠慮ください。

件数は養護者による虐待のほうが圧倒的に多い

虐待と判断した件数は、養護者によるものが17,133件、養介護施設従事者等によるものが1,220件です。養護者による虐待は、養介護施設従事者等による虐待の10倍以上あります。

相談・通報件数は、養護者によるもの、養介護施設従事者等によるもののどちらも過去最多となりました。養介護施設従事者等による虐待は、虐待と判断した件数も過去最多で、4年連続で増えています。

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養護者による虐待

〇相談・通報者:警察>介護支援専門員>家族・親族
〇虐待の種別:身体的虐待>心理的虐待>介護等放棄>経済的虐待>性的虐待
〇虐待者の続柄:息子>夫>娘
〇被虐待者:女性が約4分の3、虐待者と同居している者が8割以上

相談・通報者の1位は警察で、全体の3分の1を超えています。介護支援専門員(ケアマネジャー)は2位です。虐待者は息子が最も多く、次いで夫、娘の順です。「息子>夫>娘」の順で覚えておきましょう。

ポイント!
ポイント!
一人きりで頑張って介護している息子さんが、夜中に何度も起こされて、ついカッとなってしまう・・・気づいた近所の人が110番をしてくれて、警察が様子を見に来たことから通報につながる。こういうパターンが多いということでしょうね。
このデータを見ると、私は国民生活基礎調査を思い浮かべます。なぜなら、国民生活基礎調査の結果から、現在介護を担っているのは、昔ながらの「長男の嫁」ではなく、同居の配偶者や子ども自身だとわかるからです。データは丸暗記したくなるかもしれませんが、データとデータは意外とつながっていると、私はいつも感じています。

国民生活基礎調査についての記事はこちら
→39回国家試験用 2025年国民生活基礎調査|世帯構造・所得と生活意識・貧困率・介護の状況

養介護施設従事者等による虐待

〇相談・通報者:当該施設の職員>当該施設の管理者等
〇施設の種別:特別養護老人ホーム>有料老人ホーム>認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
〇虐待の種別:身体的虐待>心理的虐待>介護等放棄(身体拘束等は被虐待者全体の約2割)
〇発生要因:職員の知識・意識の不足>職員の倫理観・理念の欠如
〇虐待者:介護職が約8割

虐待の種別は、養護者による虐待と同じく身体的虐待が1位です。発生要因の1位は、虐待や身体拘束についての職員の知識・意識の不足で、倫理観・理念の欠如は2位です。虐待の事実が認められた施設のうち、過去に何らかの指導等を受けていた施設は約2割です。

ポイント!
ポイント!
施設でも、いちばん多いのは身体的虐待です。施設の種類では特別養護老人ホームがいちばん多く、要介護度の高い方が暮らす場所で虐待が起きていることがわかります。
虐待につながる原因は、職員の性格や資質だけの問題ではありません。最も多いのは、虐待や身体拘束に関する知識・意識の不足です。ここからも、介護現場の今後の課題が見えてきそうですね。

国家試験では、次の文章が×として出題されています。
×「虐待の発生要因として最も多いものは,『倫理観や理念の欠如』である。」(第32回問題135)
×「虐待の内容として最も多いものは,『経済的虐待』となっている。」(第32回問題135)

調査結果の詳細は、厚生労働省のページで確認できます。
→令和6年度「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」に基づく対応状況等に関する調査結果(厚生労働省)

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過去問を解いてみましょう

第32回問題135

「平成29年度『高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律』に基づく対応状況等に関する調査結果」(厚生労働省)で示されている「養介護施設従事者等」による高齢者虐待に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
(注)「養介護施設従事者等」とは、養介護施設又は養介護事業の業務に従事する者を指す。

1 市町村等が虐待と判断した件数は、2008年度(平成20年度)以降、減少傾向にある。
2 虐待の発生要因として最も多いものは、「倫理観や理念の欠如」である。
3 虐待の事実が認められた施設・事業所のうち、およそ3割が過去に何らかの指導等(虐待以外の事案に関する指導等を含む)を受けている。
4 被虐待高齢者の状況を認知症高齢者の日常生活自立度でみると、「Ⅰ」が全体のおよそ4分の3を占めている。
5 虐待の内容として最も多いものは、「経済的虐待」となっている。

解説

解説は令和6年度の調査結果に基づいています。
1→× 養介護施設従事者等による虐待と判断した件数は増加傾向にあり、令和6年度は1,220件で過去最多です。
2→× 発生要因の1位は職員の知識・意識の不足です。倫理観・理念の欠如は2位です。
3→○ 出題当時の正答です。令和6年度は、過去に何らかの指導等を受けていた施設は約2割(22.3%)です。
4→× 被虐待高齢者のおよそ4分の3は、認知症高齢者の日常生活自立度Ⅱ以上です。
5→× 最も多いのは身体的虐待です。経済的虐待は4位です。

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