サービス付き高齢者向け住宅とは|有料老人ホームとの違いも解説

地域福祉と包括的支援体制
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サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、2011年(平成23年)の「高齢者の居住の安定確保に関する法律」(高齢者住まい法)改正により創設された、都道府県知事等への登録制度です。バリアフリー構造を備えた賃貸住宅で、少なくとも安否確認・生活相談サービスの提供が義務付けられています。

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2つの流れが一本化されてできた制度

サ高住の登録を受けるためには以下の2つのルートがあります。

高齢者向け賃貸住宅からサ高住の登録を受ける:高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃、2001年)、高齢者専用賃貸住宅(高専賃、2005年)、高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃、1998年)という3つの登録制度が段階的に作られてきましたが、いずれも「高齢者の入居を拒まない」ことが中心で、生活支援サービスの提供は登録条件に含まれていませんでした

有料老人ホームの流れ:老人福祉法に基づく有料老人ホームも、一定の基準を満たせばサ高住として登録することができます。

2011年の法改正で、①②が一本化され、「サービス付き高齢者向け住宅」という制度になりました。ただしいずれの場合もハード面(バリアフリー構造等)・サービス面(安否確認・生活相談)・契約面(長期入院等を理由とした一方的解約の禁止等)に対し、全国共通の基準が設けられています。

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有料老人ホームとの違い

サ高住と有料老人ホームは、いずれも高齢者向けの住まいですが、根拠となる法律が異なります。サ高住は高齢者住まい法に基づき、都道府県知事等への「登録」を行う制度です。一方、有料老人ホームは老人福祉法第29条に基づき、施設を設置しようとする地域の都道府県知事等へ「届出」を行う施設です。「登録」と「届出」という違いは混同しやすいポイントなので、あわせて確認しておくとよいでしょう。

介護サービスは含まれない

サ高住で義務付けられているのは、あくまで「状況把握(安否確認)」と「生活相談」の2つのサービスです。食事の提供や、入浴等の介護サービスは任意であり、義務付けられていません。

入居者が介護サービスを必要とする場合は、訪問介護など外部の介護保険サービスを個別に契約して利用するのが基本的な仕組みです(一部、特定施設入居者生活介護の指定を受けた「介護型」のサ高住では、施設側から直接介護サービスが提供されます)。「サ高住=介護を受けられる住宅」という理解は誤りで、あくまで住宅とケアが分離した仕組みであることをおさえておく必要があります。

過去問で確認する

この論点は、第28回社会福祉士国家試験(新カリキュラム:社会福祉の原理と政策)の問題30で出題されています。

第28回 問題30

高齢者の居住の安定確保に関する法律に規定されている事項として、正しいものを1つ選びなさい。

1 高齢者の移動上や施設利用上の利便性や安全性の向上を目的とする。 
2 国土交通大臣及び厚生労働大臣は、高齢者の居住の安定の確保に関する基本的な方針を定める。 
3 都道府県は、高齢者の賃貸住宅への入居促進のため、居住支援協議会を組織する。 
4 都道府県は、自然災害により被災した高齢者に住宅再建のための支援金を支給する。 
5 都道府県は、サービス付き高齢者向け住宅の認可を行う。

1→× この内容は「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(バリアフリー法)の目的である
2→○ 正解。高齢者住まい法第3条に規定されている
3→× 居住支援協議会は「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」(住宅セーフティネット法)に基づく組織である
住宅セーフティーネット法はこちら
4→× 被災者への支援金は「被災者生活再建支援法」に規定されている
5→× 都道府県知事等が行うのは「認可」ではなく「登録」である。認可・認証についてはこちらをご参照ください。

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第32回 問題128(選択肢の一部)

高齢者の居住の安定確保に関する法律の改正(2011年(平成23年))により、高齢者向け優良賃貸住宅の制度が創設された。

→× 2011年の改正で創設されたのはサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)である。高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)は、それ以前から存在していた制度の一つで、高円賃・高専賃とともに2011年の改正でサ高住に統合・廃止された側の制度である

第33回 問題135(選択肢の一部)

サービス付き高齢者向け住宅は、入居者に対し、介護保険制度における居宅介護サービス若しくは地域密着型サービスの提供が義務づけられている。

→× サ高住が提供を義務付けられているのは、あくまで安否確認(状況把握)サービスと生活相談サービスの2つであり、居宅介護サービスや地域密着型サービスなど介護保険サービスの提供は義務ではない

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