語呂合わせで、年表を覚えようとしていませんか? 法律は「いつできたか」ではなく「どのような背景で、どのような内容だったか」を覚えていないと解けません。 時代背景と一緒に、流れで覚えていきましょう。
今回のテーマは「老人医療費無料化とその後」です。1973年の福祉元年から、老人保健法が制定される1982年までを扱います。
1973年、老人医療費が無料になる
1973年(昭和48年)、老人福祉法が改正され、70歳以上の高齢者を対象に医療費の自己負担分を公費で支給する老人医療費支給制度が始まりました。あわせて、高額療養費制度の創設と、年金の物価スライド制の導入も行われています。この3つがまとまって実施された1973年は「福祉元年」と呼ばれています。
同じ年に、オイルショックが起きる
「福祉元年」と同じ1973年、第一次オイルショックが起きました。1979年には第二次オイルショックが続きます。高度経済成長が終わり、税収の伸びは止まりました。老人医療費無料化によって高齢者の受診が増えたことも重なり、老人医療費は増大していきます。
1982年、老人保健法が制定される
1982年(昭和57年)、老人保健法が制定されました。これによって老人医療費無料化は廃止され、70歳以上の高齢者にも、外来1か月400円・入院1日300円(当時)という定額の自己負担が導入されます。
また、老人福祉法(1963年)で規定されていた老人健康診査事業は、この老人保健法に移されました。老人保健法の保健事業は、40歳以上を対象として導入されています。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1973年 | 福祉元年(老人医療費支給制度・高額療養費制度・年金物価スライド制) |
| 1973年 | 第一次オイルショック |
| 1979年 | 第二次オイルショック |
| 1982年 | 老人保健法 制定(老人医療費無料化を廃止し定額の自己負担を導入、健康診査事業を移管) |
過去問で確認する
第35回 問題127 選択肢1
老人医療費支給制度による老人医療費の急増等に対応するため,1980年代に老人保健法が制定された。
○
第36回 問題127 選択肢3
1982年(昭和57年)の老人保健法では,70歳以上の高齢者にかかる医療費のうち,その自己負担分を無料化する老人医療費支給制度が規定された。
× 老人医療費支給制度は1973年の老人福祉法改正によるもの。老人保健法(1982年)は,逆にこれを廃止した側。
次回予告
次回③は、ゴールドプラン(1989年)から福祉八法改正、ゴールドプラン21(1999年)まで。在宅福祉サービスが法定化され、市町村が中心の仕組みへと変わっていく時期を扱います。
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高齢者福祉の歴史シリーズ(ただいま全シリーズ準備中)


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