精神保健福祉センターを整理するポイント
精神保健福祉センターは、精神保健福祉法第6条に基づいて置かれる、都道府県(指定都市)の精神保健福祉に関する技術的中核機関です。
都道府県が設置する専門機関という点では身体障害者更生相談所や知的障害者更生相談所と共通しますが、精神医療審査会の事務や手帳・自立支援医療に関する事務まで担う点に特徴があります。根拠法、設置主体、業務を整理しましょう。
精神保健福祉センターの概要
根拠法:精神保健福祉法第6条に基づく機関です。
設置:都道府県(必置)指定都市(必置)
*身体障害者更生相談所と知的障害者更生相談所は、指定都市の設置が任意です。指定都市にも設置義務がある点が、精神保健福祉センターの特徴です。
配置人員:精神科医、精神保健福祉士、臨床心理技術者、保健師などが配置されます。精神保健福祉相談員を置くことができるとされていますが、必置ではありません。
名称:法律上は「精神保健福祉センター」ですが、都道府県によって「こころの健康センター」「精神医療センター」など、異なる名称が使われている場合があります。
精神保健福祉センターの業務
精神保健福祉法第6条第2項に定められている業務は、次のとおりです。
①精神保健及び精神障害者の福祉に関する知識の普及を図り、及び調査研究を行うこと。
②精神保健及び精神障害者の福祉に関する相談及び指導のうち複雑又は困難なものを行うこと。
③精神医療審査会の事務を行うこと。
④精神障害者保健福祉手帳の交付の申請に対する決定、及び自立支援医療(精神通院医療)の支給認定に関する事務のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものを行うこと。
これに加えて、障害者総合支援法上の業務があります。市町村が支給要否決定を行うに当たって必要があると認めるときは、精神保健福祉センターの意見を聴くことができます(法第22条第2項)。また、市町村に対して技術的事項についての協力その他必要な援助を行うこと(法第26条)も業務とされています。
市町村の決定を支える仕組みについては、こちらで整理しています。
→身体障害者更生相談所と知的障害者更生相談所・精神保健福祉センター|市町村の決定を支える専門機関
精神医療審査会の事務
精神医療審査会は、精神科病院に入院している人の処遇が適切かどうかを審査する機関です。医療保護入院の届出や措置入院者の定期病状報告の審査、入院中の人やその家族等からの退院請求・処遇改善請求の審査を行います。
精神医療審査会そのものは都道府県に置かれる機関で、その事務を行うのが精神保健福祉センターです。審査を行うのは審査会、事務を担うのがセンター、という関係を押さえておきましょう。
入院形態については、こちらで整理しています。
→医療保護入院と措置入院の違い|精神保健福祉法5つの入院形態の覚え方を表で整理
手帳と自立支援医療に関する事務
精神障害者保健福祉手帳の交付を行うのは都道府県知事(指定都市市長)ですが、その申請に対する決定に関する専門的な事務を担うのが精神保健福祉センターです。障害等級の判定もセンターが行います。
自立支援医療のうち精神通院医療についても同様で、支給認定を行うのは都道府県(指定都市)ですが、その専門的な判定を担うのがセンターです。
自立支援医療については、こちらで整理しています。
→自立支援医療の3つの種類と対象者|更生・育成・精神通院の支給認定を行うのは誰か
精神保健に関わるその他の機関
精神保健福祉に関わる機関としては、地域保健法に基づく保健所もあります。保健所は、地域における精神保健福祉行政の第一線機関として位置づけられており、精神保健福祉相談、訪問指導、医療及び保護に関する事務などを担っています。


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