ヤングケアラーとは?定義と支援の仕組みをわかりやすく解説

地域福祉と包括的支援体制

38回でも出題されたヤングケアラー、法律の定義、根拠法、法改正の内容等、トータルで整理しましょう。

スポンサーリンク

ヤングケアラーとは

ヤングケアラーとは、本来は大人が担うことが想定されている家事や家族の世話などを、日常的に行っている子どもや若者を指します。具体的には、親や祖父母の介護、幼いきょうだいの世話、家計を支えるための労働、日本語が苦手な家族のための通訳などが含まれます。世話をすること自体は問題ではありませんが、その負担が過度になることで、学業や友人関係、心身の健康に影響が出る場合があります。

スポンサーリンク

法律上の位置付け

ヤングケアラーは、令和6年6月の子ども・若者育成支援推進法の改正によって、法律上初めて定義されました。

改正法では、ヤングケアラーを「家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者」と定義し、国・地方公共団体等が各種支援に努めるべき対象として明記しています。

この改正では、対象年齢を明記されていません。これにより、18歳未満だけでなく、18歳以上になっても支援が途切れることなく続けられるようになっています。対象年齢はおおむね30歳未満を中心に考えられていますが、状況によっては40歳未満まで含まれます。

支援対象に該当するかどうかは、一人ひとりの子ども・若者の客観的な状況と主観的な受け止めを踏まえながら、各地域のこども家庭センターなどによって判断されます。

スポンサーリンク

具体的な支援内容

ヤングケアラーへの支援としては、次のようなものが行われています。

  • 学校を通じたアンケートなどによる実態把握
  • 精神的なケアを含む専門的な相談支援やピアサポート
  • 介護保険サービス、障害福祉サービス、子育て世帯訪問支援事業、通訳派遣などによるケアの代替
  • レスパイト(一時的な休息)の機会の確保

自治体によっては、家庭訪問による状況把握や、進路・キャリア相談を含めた支援体制の構築、当事者同士が悩みを共有できる場の運営なども進められています。

まとめ

項目内容
根拠法子ども・若者育成支援推進法(令和6年6月改正)
定義家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者
対象年齢年齢を明記せず、18歳以上も対象(おおむね30歳未満、状況により40歳未満)
判断主体こども家庭センターなど地域の機関
主な支援実態把握、相談支援、ケアの代替、レスパイトの確保

過去問で確認(全部で3問あります)

第38回問題49

地域福祉における支援・配慮を要する者に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 子ども・若者育成支援推進法に基づくヤングケアラーとは、家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる18歳未満の者をいう。
2 「困難女性支援法」における困難な問題を抱える女性とは、犯罪等により害を被った女性及びその家族又は遺族をいう。
3 「住宅セーフティネット法」における住宅確保要配慮者とは、生活困窮者自立支援制度による住居確保給付金の支給対象にならない者をいう。
4 災害対策基本法における避難行動要支援者とは、都道府県が作成する避難行動要支援者名簿への登載を希望する者をいう。
5 「ひきこもり支援ハンドブック」におけるひきこもり支援対象者とは、社会的に孤立し、孤独を感じている状態にある人や、様々な生きづらさを抱えている状態の人をいう。

1→× ヤングケアラーの定義には年齢の明記がなく、18歳未満に限定されません。18歳以上も切れ目なく支援の対象に含まれます。

2→× 困難女性支援法における「困難な問題を抱える女性」とは、性的な被害、家庭の状況、地域社会との関係性その他の様々な事情により日常生活又は社会生活を円滑に営む上で困難な問題を抱える女性(そのおそれのある女性を含む)をいいます。

3→× 住宅確保要配慮者の定義は住居確保給付金の支給対象かどうかとは関係がありません。住宅確保給付金は、生活困窮者自立支援法の必須事業です。

「生活困窮者自立支援法」を簡単に説明すると?概要を理解して試験に備えましょう
生活困窮者自立支援制度は平成27年4月にはじまった制度です。近年、国家試験でも出題されていますので、内容を理解できるようにしましょう。最近、本当によく出題されているので要注意です!

4→× 避難行動要支援者名簿を作成する義務を負うのは市町村(市町村長)であり、都道府県ではありません。

【社会福祉士】災害対策基本法|要配慮者・避難行動要支援者・個別避難計画
防災対策は数年前から国家試験の定番の問題になりました。令和7年度は法改正もありました!過去問&演習問題でチェックしてみてください。
【社会福祉士】災害救助法大改正|地域福祉 防災・災害対策基本法 
災害救助法改正により、救助の種類に福祉サービスの提供が加わりました。DWATとの関連を含めてすっきり整理します。

5→○

「ひきこもり」の定義が見直し|人数、ひきこもり地域支援センター事業も確認
ひきこもりの定義(6か月以上/期間問わず)、8050問題、地域支援センターやコーディネーターの役割、事例対応の原則を、過去問7問とあわせて整理しました。

第36回問題33

「ヤングケアラー支援体制強化事業」におけるヤングケアラーとは、家族の介護その他の日常生活上の世話などを日常的に行っている18歳から39歳までの者をいう。

→× 第36回出題当時の定義では年齢が示されていましたが、その後の子ども・若者育成支援推進法の改正により、条文上は年齢が明確に定義されない形に見直されています。

第36回問題136

「令和3年度ヤングケアラーの実態に関する調査研究」の小学校調査によると、「ヤングケアラーと思われる子どもの状況」(複数回答)では、「家族の通訳をしている(日本語や手話など)」に比べて、「家族の代わりに、幼いきょうだいの世話をしている」が多い。

5→○ 出典は「令和3年度ヤングケアラーの実態に関する調査研究」(株式会社日本総合研究所、厚生労働省令和3年度子ども・子育て支援推進調査研究事業)の小学校調査です。国レベルの全国調査としては、この令和3年度調査(および同時期の令和4年3月報告分)が現時点でも最新のデータです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました