家族が罪を犯した事例で考える一問一答(5問)|生活環境の調整・仮釈放の条件・保護観察・遵守事項・保護司

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家族が罪を犯した事例で考える一問一答 一問一答

息子が刑務所から戻ってくるEさんの事例

家族が罪を犯して刑務所に入ったとき、本人が社会に戻るまでと戻ってからの流れを、更生保護の制度で確認しましょう。2025年(令和7年)6月の刑法改正で、懲役と禁錮は拘禁刑にまとめられました。

Eさんは68歳の女性で、一人暮らしをしています。息子のFさん(40歳)は窃盗で拘禁刑を言い渡され、刑務所に入っています。Fさんは、仮釈放になったらEさんの家で暮らす予定で、Eさんが引受人になっています。

Fさんが社会に戻るまでと戻ってからの更生保護について、正しいものを1つ選びましょう。

刑務所を出るまで

Fさん 40歳・窃盗で拘禁刑・刑務所に在所中・仮釈放後は母親のEさん(68歳・一人暮らし)のもとで暮らす予定
問1 Fさんが刑務所にいる間に行われる、帰住先の生活環境の調整について、正しいものを1つ選びなさい。
1 Fさんの生活環境の調整は、Fさんの仮釈放が決まってから、釈放の日までの間に行われる。
2 Fさんの生活環境の調整は、Eさんの家を管轄する保護観察所が行い、保護観察官や保護司がEさんなどの関係する人と面接して、帰住先の状況を確かめる。
3 Fさんの生活環境の調整は、Fさんが入っている刑務所の所在地を管轄する保護観察所が行う。

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正答 2
1→× 生活環境の調整は、仮釈放が決まる前から、Fさんが刑務所に入っている間に行われます。調整の結果は、地方更生保護委員会が仮釈放を許すかどうかを判断するときの資料にもなります。
2→○ 保護観察所の長は、刑務所にいる者の帰住予定地の住居、就業先などの生活環境の調整を、保護観察官や保護司に行わせます。引受人のEさんなど、関係する人との面接も、その一つです。
3→× 生活環境の調整を行うのは、刑務所の所在地を管轄する保護観察所ではなく、帰住予定地であるEさんの家を管轄する保護観察所です。

Fさん 40歳・窃盗で拘禁刑・刑務所に在所中・仮釈放後は母親のEさん(68歳・一人暮らし)のもとで暮らす予定
問2 Fさんの仮釈放の条件について、正しいものを1つ選びなさい。
1 Fさんに改悛の状があり、刑期の3分の1を経過していれば、仮釈放を許されることがある。
2 Fさんに改悛の状がない場合は、刑期の2分の1を経過しなければ、仮釈放を許されない。
3 Fさんは、刑期の3分の1を経過すれば、帰住先の状況にかかわらず、必ず仮釈放を許される。

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正答 1
1→○ 刑法は、拘禁刑に処せられた者に改悛の状があるときは、有期刑はその刑期の3分の1を、無期刑は10年を経過した後、仮釈放を許すことができると定めています。
2→× 改悛の状があることは、仮釈放の条件です。改悛の状がなければ、刑期の2分の1を経過しても、仮釈放は許されません。
3→× 刑期の3分の1は、仮釈放を許すことができるようになる時期です。地方更生保護委員会が、改悛の状や帰住先の状況などを審理して、許すかどうかを決めます。期間がたてば必ず許されるのではありません。

Fさん 40歳・窃盗で拘禁刑・刑務所に在所中・仮釈放後は母親のEさん(68歳・一人暮らし)のもとで暮らす予定
問3 Fさんの仮釈放について、正しいものを1つ選びなさい。
1 Fさんの仮釈放は、Fさんに判決を言い渡した裁判所が決定する。
2 Fさんが仮釈放になったあとの保護観察の期間は、仮釈放の日から一律に2年間である。
3 Fさんの仮釈放は地方更生保護委員会が決定し、仮釈放中のFさんには保護観察が付される。

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正答 3
1→× 仮釈放を許すかどうかは、法務省の地方更生保護委員会が決定します。
2→× 仮釈放者の保護観察の期間は、仮釈放の日から刑期が終わるまでの残りの期間です。
3→○ 仮釈放を許された者は、仮釈放の期間中、保護観察に付されます。第31回問題147では「仮釈放を許された者には、保護観察が付される」が正答として出題されています。

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保護観察中

Fさん 40歳・窃盗で拘禁刑・仮釈放となり、母親のEさん(68歳)の家で暮らしながら保護観察中
問4 仮釈放後のFさんが守る遵守事項について、正しいものを1つ選びなさい。
1 Fさんが遵守事項を守らなかった場合、地方更生保護委員会が仮釈放を取り消すことがある。
2 Fさんの特別遵守事項は、担当の保護観察官と保護司が相談して定める。
3 Fさんが転居するときは、転居したあとに、速やかに保護観察所の長に届け出ればよい。

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正答 1
1→○ 仮釈放中の者が遵守事項を守らなかったときは、地方更生保護委員会が仮釈放を取り消すことができます。
2→× 特別遵守事項は、地方更生保護委員会や保護観察所の長が、本人の事情に応じて定めます。保護観察官と保護司が相談して定めるのではありません。第32回問題147では「保護観察の対象者は、自らの改善更生に必要な特別遵守事項を自分で定める」が×として出題されています。
3→× 転居や7日以上の旅行をするときは、あらかじめ保護観察所の長の許可を受けることが、一般遵守事項として定められています。転居したあとの届出では足りません。

Fさん 40歳・窃盗で拘禁刑・仮釈放となり、母親のEさん(68歳)の家で暮らしながら保護観察中
問5 Fさんを担当する保護司について、正しいものを1つ選びなさい。
1 Fさんを担当する保護司は、保護観察所の長が委嘱した非常勤の国家公務員である。
2 Fさんを担当する保護司は、法務大臣が委嘱した非常勤の国家公務員で、給与は支給されないが、職務に要した費用は実費弁償として支給される。
3 Fさんを担当する保護司は、法務大臣が委嘱した非常勤の地方公務員である。

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正答 2
1→× 保護司を委嘱するのは、保護観察所の長ではなく、法務大臣です。
2→○ 保護司は、法務大臣が委嘱する非常勤の国家公務員です。給与は支給されず、職務に要した費用が実費弁償として支給されます。第32回問題149では、「保護司には給与は支給されないが、職務に要した費用は実費弁償の形で支給される」が正答として出題されています。
3→× 保護司は、地方公務員ではなく、非常勤の国家公務員です。

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保護観察の期間や良好措置・不良措置についての記事はこちら
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