地域包括支援センターと基幹相談支援センターの違い|根拠法・設置義務・過去問で整理

地域福祉と包括的支援体制
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地域包括支援センターと基幹相談支援センター

地域包括支援センターは高齢者分野、基幹相談支援センターは障害者分野の、それぞれ地域における相談支援の中核を担う機関です。基幹相談支援センターは「障害者版の地域包括支援センター」と呼ばれることもあります。

どちらも市町村が設置し、地域の相談支援の中核という位置づけを持っています。似ているからこそ、条文上どう書かれているかを確認しておくと区別がつきます。

まずは下記の比較表で重要な部分をおさえましょう。

地域包括支援センター基幹相談支援センター
根拠法介護保険法
第115条の46
障害者総合支援法
第77条の2
設置する市町村市町村
設置義務設置することができる設置するよう努めるものとする
置く人社会福祉士
保健師
主任介護支援専門員
定めなし
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地域包括支援センターは介護保険法第115条の46

地域包括支援センターの根拠は、介護保険法第115条の46です。第1項では、包括的支援事業などを実施し、地域住民の心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行うことにより、その保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的とする施設、とされています。

設置については、同条第1項に「市町村は、地域包括支援センターを設置することができる」と規定されています。「できる」という書き方である点に注意してください。

職員配置は市町村の条例で定めることとされており、その基準として、担当する地域の第1号被保険者おおむね3000人以上6000人未満ごとに、社会福祉士、保健師、主任介護支援専門員を1人ずつ、専らその職務に従事する常勤の職員として置くこととされています。この3職種を置くという点が、地域包括支援センターの特徴です。

行う業務は、総合相談支援業務、権利擁護業務、包括的・継続的ケアマネジメント支援業務、介護予防ケアマネジメントの4つです。

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基幹相談支援センターは障害者総合支援法第77条の2

基幹相談支援センターの根拠は、障害者総合支援法第77条の2です。第1項では、地域における相談支援の中核的な役割を担う機関として、地域生活支援事業の相談支援に関する事業や、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法、精神保健福祉法に規定する業務を総合的に行うことを目的とする施設、とされています。

「地域における相談支援の中核的な役割を担う機関」という表現は条文そのままの言い回しで、過去問でもこの形で出題されています。

設置については、同条第2項に「市町村は、基幹相談支援センターを設置するよう努めるものとする」と規定されています。努力義務です。また同条第3項により、一般相談支援事業や特定相談支援事業を行う者に業務の実施を委託することができます。

職員配置については、法令上、地域包括支援センターのように特定の職種を置くという定めはありません。

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過去問で確認しましょう

第37回 問題53

「障害者総合支援法」における基幹相談支援センターに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 地域における中核的な役割を担う機関として,総合的・専門的な相談支援や成年後見制度利用支援事業の実施等の業務を行う。
2 障害者を通わせ,創作的活動又は生産活動の機会の提供,社会との交流の促進等の便宜を供与する役割を担う。
3 障害者の職業生活における自立を図るため,就業面及び生活面の一体的な相談を行う。
4 矯正施設を退所した障害者に対し,適切な福祉サービスに結び付けるための特別調整を行う。
5 障害児の発達において中核的な役割を担う機関として,障害児の家族等に対し,相談,助言その他の必要な援助を行う。

解説

1→○ 基幹相談支援センターは、地域における相談支援の中核的な役割を担う機関として規定されています。
2→× 創作的活動や生産活動の機会の提供を行うのは地域活動支援センターです。
3→× 就業面及び生活面の一体的な相談を行うのは障害者就業・生活支援センターです。
 障害者就業・生活支援センターの詳細についてはこちらをお読みください。
 →地域障害者職業センターとは|障害者就業・生活支援センターの違い
4→× 矯正施設を退所した人への特別調整を行うのは地域生活定着支援センターです。
5→× 障害児の発達において中核的な役割を担うのは児童発達支援センターです。
  こちらは障害児のサービスに関する記事でご確認ください(準備中)

第34回 問題57

「障害者総合支援法」における相談支援などに関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 サービス利用支援では,利用者の自宅を訪問し,身体介護や家事援助等の介助を行う。
2 地域相談支援では,地域生活から施設入所や精神科病院への入院に向けた移行支援を行う。
3 相談支援は,訓練等給付費の支給対象となる。
4 基幹相談支援センターは,地域における相談支援の中核的な役割を担う機関である。
5 指定障害福祉サービスの管理を行う者として相談支援専門員が規定されている。

解説

1→× サービス利用支援はサービス等利用計画案の作成などを行うものです。身体介護や家事援助を行うのは居宅介護です。
2→× 地域相談支援は、施設や病院から地域生活への移行を支援するものです。地域相談支援を行うのは指定一般相談支援事業者です。特定相談との違いがよく出題されるので、こちらの記事を参考して整理してください。
一般相談支援と特定相談支援の違い|基本相談支援・地域相談支援・計画相談支援を過去問で整理
3→× 相談支援に係る給付は計画相談支援給付費であり、訓練等給付費ではありません。
4→○ 条文どおりの表現です。「地域における相談支援の中核的な役割を担う機関」は障害者総合支援法第77条の2第1項の文言です。
5→× 指定障害福祉サービスの管理を行う者はサービス管理責任者です。
サービス等利用計画と個別支援計画の違い|相談支援専門員・サビ管・サービス提供責任者を過去問で整理

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