国庫負担は毎回のように出題されています
社会保障の費用を誰がどれだけ負担するのかは、社会保障の科目でどの回にも何らかの形で出題されています。旧カリキュラムの福祉行財政と福祉計画でも、市町村が支弁した費用に対する国の負担割合を並べた問題が出ています。
頻出分野なので一問一答を作成しています。
→社会保障の国庫負担の一問一答(30問)|医療保険・年金・各福祉制度の国庫負担・国庫補助について
社会保障の財源は、社会保険料、公費、利用者負担の3つです。このうち公費は、国が負担する分と地方公共団体が負担する分に分かれます。この公費のうち、国が負担する分を国庫負担といいます。
国庫負担の割合
主な制度の国庫負担の割合を、割合ごとにまとめました。
ここに出題されているものを優先的に覚えていただければ、これまでの国試の問題はかなりスムーズに解答できるはずです。
*生活困窮者自立支援法の必須事業のみ国庫負担4分の3です。その他の事業については、こちらの記事をご参照ください。
→「生活困窮者自立支援法」を簡単に説明すると?概要を理解して試験に備えましょう
児童手当の財源
児童手当の財源は、公費と、事業主が拠出する子ども・子育て拠出金で構成されています。事業主拠出金が財源に含まれるますので注意してください。公費の負担割合は、受給者の区分や子どもの年齢によって細かく分類されますが、この記事ではその点は省略しています。
介護保険の費用負担
介護保険の給付費は以下の通りです。給付費全体からみると、国庫負担は25%、4分の1になります。ただし、公費負担部分だけに着目してみた国庫負担は50%、2分の1です。問題の問われ方によって4分の1もしくは2分の1になりますので、問題文をよく読んで解答しましょう。
練習問題
①介護保険の給付費における国庫負担は4分の1である
これだと〇です。
②介護保険の給付費における公費負担のうち、国が負担しているのは4分の1である
これだと× 正解は2分の1になります。
医療保険の国庫補助
医療保険では、保険者によって、国庫補助の有無、その割合が異なります。
(国民健康保険と後期高齢者医療制度の約5割はあくまでも「公費」の割合です)
*健康保険組合の療養の給付に要する費用には、国庫負担がありません。大企業が単独または共同で設立する保険者で、財政が比較的安定しているためです。事務費に対する国庫補助はありますが、給付費への国庫負担とは行われておりません。
*後期高齢者医療は、患者の一部負担金を除いた費用は、後期高齢者の保険料(約1割)、現役世代からの支援金(約4割)、公費(5割)で構成されています。
過去問を確認しましょう
第37回問題31
社会保障の給付に係る国の負担に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 基礎年金の給付費の 3 分の 2 を負担する。
2 年金生活者支援給付金の費用の 2 分の 1 を負担する。
3 介護保険の給付費の 2 分の 1 を負担する。
4 児童扶養手当の費用の 3 分の 1 を負担する。
5 生活保護費の 2 分の 1 を負担する。
解説
正答は4です。
1→× 基礎年金の給付費に対する国庫負担は2分の1です。
2→× 年金生活者支援給付金は全額が国庫負担です。
3→× 介護保険の給付費に対する国の負担は4分の1です。2分の1は、公費の中での国の割合です。
4→○ 記述のとおりです。残りの3分の2は、都道府県、市または福祉事務所を設置する町村が負担します。
5→× 生活保護費に対する国の負担は4分の3です。
第34回問題52
日本の社会保険の費用負担に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 健康保険組合の療養の給付に要する費用には,国庫負担がある。
2 患者の一部負担金以外の後期高齢者医療の療養の給付に要する費用は,後期高齢者の保険料と公費の二つで賄われている。
3 老齢基礎年金の給付に要する費用は,その 4 割が国庫負担で賄われている。
4 介護保険の給付に要する費用は,65 歳以上の者が支払う保険料と公費の二つで賄われている。
5 雇用保険の育児休業給付金及び介護休業給付金の支給に要する費用には,国庫負担がある。
解説
正答は5です。
1→× 健康保険組合の療養の給付に要する費用に国庫負担はありません。国庫補助があるのは協会けんぽです。
2→× 現役世代からの支援金も財源に含まれます。
3→× 老齢基礎年金の給付に要する費用に対する国庫負担は2分の1です。
4→× 40歳以上65歳未満の第2号被保険者の保険料も財源に含まれます。
5→○ 記述のとおりです。育児休業給付金と介護休業給付金には国庫負担があります。
サービスに対する国庫負担と国庫補助についての記事はこちらです
→サービスに対する国庫負担と国庫補助を整理|保育・措置費・障害福祉サービス
演習としてこちらも解いてみてください。一問一答を作成しています。


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