社会福祉士の専門性と職域|認定社会福祉士・福祉職の根拠法

第39回社会福祉士国家試験まで
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社会福祉士の専門性と職域 ソーシャルワーク
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社会福祉士の専門性と職域で出題された論点

社会福祉士の専門性と職域について、専門科目の「ソーシャルワークの基盤と専門職(専門)」で、次の3問が出題されています。
①認定社会福祉士(第37回問題110)
②福祉職の任用と根拠法(第37回問題111)
③相談内容に応じて対応する職員(第38回問題110)

社会福祉士及び介護福祉士法と精神保健福祉士法の規定については、別の記事にまとめています。
→社会福祉士及び介護福祉士法|義務等と行政処分・罰則、精神保健福祉士法との違い

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認定社会福祉士

社会福祉士は、資格を取ったあとも学び続けることが求められます。実際に、社会福祉士及び介護福祉士法にも、資質向上の責務が定められています。資格取得後の学びを積み重ねた社会福祉士を認める仕組みとして、2011年に認定社会福祉士認証・認定機構が設立され、認定社会福祉士制度がつくられました。

認定社会福祉士の制度は、次のように定められています。
①要件→社会福祉士として5年以上の相談援助の実務経験があり、決められた研修を受け、スーパービジョンを受ける
②更新→5年ごと
③役割→所属機関で高度な支援を行うとともに、地域や外部機関との対応窓口、他職種との連携の役割を担う
④スーパービジョン→スーパーバイザーとスーパーバイジーの両者が、社会福祉士の倫理綱領と行動規範を守る

認定社会福祉士の上には、認定上級社会福祉士があります。

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社会福祉士の職域

社会福祉士は、福祉事務所や児童相談所などの行政機関、高齢者や障害者の施設、病院、学校、社会福祉協議会、地域包括支援センター、刑務所や保護観察所など、幅広い場で働いています。

行政機関で働く福祉職は、それぞれの法律に職名が規定されています。法律によって、任用(職員として任命すること)されるものと、委嘱(仕事を頼むこと)されるものがあります。第37回問題111では、職名と根拠法の組み合わせが出題されました。

職名 根拠法 働く場所 社会福祉主事 社会福祉法 福祉事務所など 児童福祉司 児童福祉法 児童相談所 身体障害者福祉司 身体障害者福祉法 身体障害者更生相談所など 知的障害者福祉司 知的障害者福祉法 知的障害者更生相談所など 母子・父子自立支援員 母子及び父子並びに寡婦福祉法 福祉事務所など 過去問をもとに著者が作成した図です。無断転載・複製はご遠慮ください。

児童福祉司は児童虐待防止法、身体障害者福祉司は障害者基本法、知的障害者福祉司は障害者総合支援法と、関係の深い別の法律と組み合わせた選択肢が出題されています。どの職名も、その分野の基本となる福祉法に規定されています。

福祉司の配置場所と任用資格についての記事はこちら
→児童福祉司・身体障害者福祉司・知的障害者福祉司|配置場所と任用資格の違いを整理

福祉事務所と社会福祉主事についての記事はこちら
→福祉事務所はどこに設置義務があるか|六法業務と三法業務の違いを過去問で解説

身体障害者更生相談所と知的障害者更生相談所についての記事はこちら
→身体障害者更生相談所と知的障害者更生相談所|設置主体と福祉司の配置を整理

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相談内容に応じて対応する職員

市役所の窓口に来た人の相談に、どの職員が対応するかは、相談の中心が何かによって決まります。
①ひとり親家庭の生活、仕事、子育て→母子・父子自立支援員
②収入が少なく生活や住まいが不安→生活困窮者自立支援機関の相談支援員
③子どもの養育の悩み→家庭児童相談室の家庭相談員
④虐待や非行など子どもについての専門的な相談→児童相談所の児童福祉司
⑤生活保護の申請や受給中の生活→福祉事務所の現業員

一人の相談者が、いくつもの課題を抱えていることもあります。その場合は、課題ごとに、対応する職員が連携して支援します。

児童・家庭福祉の専門職についての記事はこちら
→児童・家庭福祉の専門職を整理|児童福祉司・家庭支援専門相談員・意見表明等支援員はどこに配置されているか

国家試験では、認定社会福祉士と福祉職について次のように出題されました。
○「地域共生社会の実現に向けて求められるより高度な知識や技術等は,認定社会福祉士制度などを通して,継続して学ぶことが望まれる。」(第37回問題110)
○「社会福祉主事は,社会福祉法に規定されている。」(第37回問題111)
×「認定社会福祉士を取得するには,社会福祉士として 20 年以上の相談援助実務経験があることが要件とされている。」(第37回問題110)→要件は、20年以上ではなく、5年以上の実務経験です。
×「社会の変化とニーズの多様化・複雑化に対応するため,10 年に一度の更新が求められる。」(第37回問題110)→更新は、10年ではなく、5年ごとです。
×「児童福祉司は,「児童虐待防止法」に規定されている。」(第37回問題111)→児童福祉司は、児童虐待防止法ではなく、児童福祉法に規定されています。
×「母子・父子自立支援員は,児童福祉法に規定されている。」(第37回問題111)→母子・父子自立支援員は、児童福祉法ではなく、母子及び父子並びに寡婦福祉法に規定されています。

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過去問を解いてみましょう

第37回問題110

認定社会福祉士に関する次の記述のうち,正しいものを 2 つ選びなさい。

1 地域や外部機関との対応窓口,他職種との連携よりも,所属機関の機能に応じた社会福祉専門職としての高度な支援を行うことが求められる。
2 地域共生社会の実現に向けて求められるより高度な知識や技術等は,認定社会福祉士制度などを通して,継続して学ぶことが望まれる。
3 スーパービジョンの実施にあたっては,スーパーバイザーとスーパーバイジ―の両者が,社会福祉士の倫理綱領及び行動規範を遵守しなければならないと定められている。
4 認定社会福祉士を取得するには,社会福祉士として 20 年以上の相談援助実務経験があることが要件とされている。
5 社会の変化とニーズの多様化・複雑化に対応するため,10 年に一度の更新が求められる。

解説

1→×認定社会福祉士には、所属機関での高度な支援とともに、地域や外部機関との対応窓口、他職種との連携の役割も求められます。
2→○高度な知識や技術は、資格を取ったあとも、認定社会福祉士制度などを通して学び続けます。
3→○スーパーバイザーとスーパーバイジーの両者が、倫理綱領と行動規範を守ることが定められています。
4→×要件は、20年以上ではなく、社会福祉士として5年以上の相談援助の実務経験です。
5→×更新は、10年ではなく、5年ごとです。

第37回問題111

福祉職の任用または委嘱に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。
(注)1  「児童虐待防止法」とは,「児童虐待の防止等に関する法律」のことである。
2  「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

1 社会福祉主事は,社会福祉法に規定されている。
2 児童福祉司は,「児童虐待防止法」に規定されている。
3 身体障害者福祉司は,障害者基本法に規定されている。
4 知的障害者福祉司は,「障害者総合支援法」に規定されている。
5 母子・父子自立支援員は,児童福祉法に規定されている。

解説

1→○社会福祉主事は、社会福祉法に規定されています。
2→×児童福祉司は、児童虐待防止法ではなく、児童福祉法に規定されています。
3→×身体障害者福祉司は、障害者基本法ではなく、身体障害者福祉法に規定されています。
4→×知的障害者福祉司は、障害者総合支援法ではなく、知的障害者福祉法に規定されています。
5→×母子・父子自立支援員は、児童福祉法ではなく、母子及び父子並びに寡婦福祉法に規定されています。

第38回問題110

事例を読んで,A市(政令市)またはA市が設置する機関でBさんに対応する職員として,次のうち,適切なものを 2 つ選びなさい。

〔事 例〕
Bさんは,夫のギャンブル依存で離婚したばかりである。ぎりぎりの生活の中で仕事をしながら 6 歳になる子どもを一人で育てている。Bさんは,収入も少なく,仕事と子育ての両立の懸念や住むところなどについて不安を抱えており,どのように生活をしていけばよいか,友人に相談をした。友人から,一度,市役所で相談してみてはとのアドバイスがあり,Bさんが居住するA市役所を訪問しその内容を窓口で伝えた。

1 福祉事務所の現業員
2 母子・父子自立支援員
3 生活困窮者自立支援機関の相談支援員
4 家庭相談員
5 児童福祉司

解説

1→×福祉事務所の現業員は、生活保護などの援護や措置を担当する職員です。Bさんは仕事をして収入を得ており、相談の中心は、ひとり親としての仕事と子育ての両立や住まいの不安です。
2→○ひとり親家庭の生活や仕事、子育ての相談に応じるのは、母子・父子自立支援員です。
3→○収入が少なく生活や住まいに不安を抱えるBさんの相談に応じるのは、生活困窮者自立支援機関の相談支援員です。
4→×家庭相談員は、福祉事務所の家庭児童相談室で、子どもの養育などの相談に応じる職員です。Bさんの相談の中心は、子どもの養育ではなく、自分の生活と仕事です。
5→×児童福祉司は、児童相談所で、虐待や非行など子どもについての専門的な相談に応じる職員です。

ソーシャルワークに関する記事の一覧はこちら
→ソーシャルワーク 記事マップ|基盤と専門職・理論と方法(共通・専門)旧:相談援助

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