科学的管理法と組織の理論
1 科学的管理法とは、人間関係に着目し、それを科学的に解明しようとしたものである。
× 科学的管理法はテイラーが示したもので、作業の手順と時間を測って標準を定め、課業として管理する方法です。人間関係に着目したのは人間関係論です。第34回問題120で、この誤りが選択肢に出ています。
2 テイラーは、労働者の感情を重視し、人間関係に重きを置く経営管理を提唱した。
× テイラーが示したのは科学的管理法です。人間関係を重視したのはメイヨーらです。第33回問題121で、この誤りが選択肢に出ています。
3 科学的管理法は、複雑な外部環境の変化に対応して組織を管理するために考案された。
× 科学的管理法は、工場の作業の能率を上げるために考案されました。外部環境の変化と組織のあり方を結びつけたのは、のちのコンティンジェンシー理論です。第30回問題121で、この誤りが選択肢に出ています。
4 メイヨーらによって行われたホーソン実験では、生産性に影響を与える要因が、人間関係よりも労働条件や作業環境であることが確認された。
× 逆の結果です。照明の明るさなどの物理的な作業条件よりも、職場の人間関係や非公式な集団のあり方が生産性に影響することが示されました。第33回問題121で、この誤りが選択肢に出ています。
5 ホーソン実験では、物理的作業条件よりも人間関係の側面が生産性に影響を与えることが明らかにされた。
○ この結果から人間関係論が生まれました。第34回問題120で出題されています。
6 バーナードによれば、公式組織の3要素とは、コミュニケーション、貢献意欲、共通目的である。
○ 第33回問題121で出題されています。
7 官僚制理論の特徴として、階層がないフラットな構造を有する点が挙げられる。
× 官僚制はウェーバーが示したもので、権限の階層、規則による職務の遂行、文書による事務処理、専門性に基づく分業を特徴とします。階層があることが特徴です。第34回問題120で、この誤りが選択肢に出ています。
8 コンティンジェンシー理論の特徴は、環境が変動したとしても唯一最善の不変的な組織タイプがあることを明らかにした点にある。
× コンティンジェンシー理論(条件適合理論)は、環境によって有効な組織のあり方が変わるという考え方で、唯一最善の組織はないとします。第34回問題120で、この誤りが選択肢に出ています。
9 マトリックス型組織では、「命令統一性の原則」を貫くことが容易である。
× マトリックス型組織は、職能別の系統と事業やプロジェクトの系統の両方に属する形なので、一人の職員が複数の上司から指示を受けます。命令統一性の原則とは合いません。第34回問題120で、この誤りが選択肢に出ています。
10 従業員が意思決定を行うことができる権限の範囲と、それに対応した職務に対する責任の範囲は、等しくなるようにしなければならない。
○ 権限責任一致の原則です。第35回問題122で出題されています。
科学的管理法から動機づけ理論までの流れについての記事はこちら
→科学的管理法から動機づけ理論へ〜テイラー・ホーソン実験・ハーズバーグ
官僚制と逆機能についての記事はこちら
→マートンの「準拠集団」とウェーバーの「官僚制」と「逆機能」
動機づけの理論
11 ハーズバーグによれば、仕事への満足感につながる要因と、仕事への不満足につながる要因とは異なる。
○ 動機づけ・衛生理論です。第33回問題122で出題されています。
12 ハーズバーグは、仕事に積極的な満足を与える要因として、監督技術、作業条件、給与などの衛生要因を重視した。
× 監督技術、作業条件、給与は衛生要因で、足りないと不満につながりますが、満たしても満足にはつながりません。満足を与えるのは、達成、承認、仕事そのもの、責任などの動機づけ要因です。第29回問題125で、この誤りが選択肢に出ています。
13 マグレガーによれば、X理論では、部下は仕事を当然のこととして自律的に目標達成しようとし、責任を率先して引き受ける。
× これはY理論の人間観です。X理論は、人は仕事が嫌いで、強制や命令がなければ働かないという見方です。第33回問題122で、この誤りが選択肢に出ています。
14 マズローは、自己実現の欲求が達成されれば、仕事のやる気は低下すると考えた。
× マズローは、欲求を生理的欲求、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求、自己実現の欲求の5つに分け、低い段階が満たされると高い段階を求めるとしました。自己実現の欲求は、満たされるほどさらに求められるとされます。第29回問題125で、この誤りが選択肢に出ています。
15 デシは、内発的動機によってではなく、むしろ金銭的報酬などの外的報酬によって人は動機づけられるとした。
× デシが重視したのは内発的動機づけです。外的な報酬を与えると、もともとあった内発的な動機が下がることがあると指摘しました。第33回問題122で、この誤りが選択肢に出ています。
16 マクレランドは、人間が給与への欲求のために働いていることを示す期待理論を展開した。
× マクレランドが示したのは、達成欲求、権力欲求、親和欲求などに注目する考え方です。期待理論はブルームが示しました。第33回問題122で、この誤りが選択肢に出ています。
17 ブルームによれば、上司が部下に対して大きな期待を抱くと、部下の動機づけが高まる。
× 上司の期待によって部下の成果が上がる現象はピグマリオン効果です。ブルームの期待理論は、努力が成果に結びつく見込みと、その成果に置く価値の掛け合わせで動機づけが決まるという考え方です。第33回問題122で、この誤りが選択肢に出ています。
リーダーシップの理論
18 リーダーの個性に着目した特性理論は、「リーダーを務める人は、もともと他の人と資質・人格に差がない」という前提に立つ理論である。
× 特性理論は、リーダーになる人には他の人と違う資質や人格があるという前提に立ちます。第34回問題121で、この誤りが選択肢に出ています。
19 リーダーシップの行動理論は、リーダーになる人とならない人の差について、人の身体的特徴や性格の特性との関連で明らかにした。
× 身体的特徴や性格に注目するのは特性理論です。行動理論は、リーダーが実際にどう振る舞うかに注目します。第37回問題126で、この誤りが選択肢に出ています。
20 初期のリーダーシップ研究は、リーダーの効果的な行動のアプローチを研究した行動理論が主流であった。
× 初期は特性理論が主流で、そのあと行動理論、条件適合理論へと進みました。第33回問題123で、この誤りが選択肢に出ています。
21 三隅二不二は、リーダーシップの行動面に注目して、集団の「目標達成行動」と「集団維持機能」の2次元で類型化したPM理論を示した。
○ 第31回問題120ではこれをSL理論とする誤りが、第33回問題123では「指示的リーダーシップ」と「支援的リーダーシップ」の2次元とする誤りが、それぞれ選択肢に出ています。
22 マネジリアル・グリッドでは、「人に対する関心」と「業績に対する関心」の2軸で類型化し、1・1型が最も理想的なリーダーシップのスタイルであるとしている。
× 理想とされるのは9・9型です。1・1型は、人にも業績にも関心が低い型です。第31回問題120で、この誤りが選択肢に出ています。
23 フィードラー理論に代表される「条件適合理論」において、リーダーの行動は「構造づくり」と「配慮」に集約される。
× 「構造づくり」と「配慮」は、オハイオ州立大学の研究が示した行動理論の2次元です。フィードラーは、状況によって有効なリーダーのスタイルが変わるとしました。第31回問題120で、この誤りが選択肢に出ています。
24 フィードラーは、リーダーとフォロワーの関係が良好で、仕事の内容・手順が明確な場合は、タスク志向型より人間関係志向型のリーダーの方が良い業績を上げるとした。
× フィードラーは、リーダーにとって状況が非常に良い場合と非常に悪い場合はタスク志向型が、その中間の場合は人間関係志向型が良い業績を上げるとしました。関係が良好で仕事の手順も明確な場合は状況が良い場合にあたるので、タスク志向型です。第33回問題123で、この誤りが選択肢に出ています。
25 パス・ゴール理論では、メンバーの目標達成のための道筋を明示することが、リーダーシップの本質であるとしている。
○ 第31回問題120で出題されています。第34回問題121では、道筋を明示せずメンバー自身に考えさせることが必要とする誤りが選択肢に出ています。
26 ハーシーとブランチャードは、部下の能力や成熟度の度合いが違っても、リーダーシップのスタイルを変えるべきではないと指摘している。
× 部下の成熟度に応じてスタイルを変えるべきだとするのが、二人が示したSL理論です。第34回問題121で、この誤りが選択肢に出ています。
27 サーバント・リーダーシップは、リーダーがカリスマとなってフォロワーに奉仕させるリーダーシップである。
× 逆です。リーダーがメンバーに尽くし、支えることでメンバーの力を引き出す考え方です。第34回問題121と第37回問題126で、この誤りが選択肢に出ています。
28 シェアード・リーダーシップは、それぞれのメンバーが、必要に応じてリーダーのように振る舞って他のメンバーに影響を与えるリーダーシップである。
○ 第34回問題121と第37回問題126で出題されています。
29 コンティンジェンシー理論では、特定のリーダーシップ行動の普遍的有効性を重視する。
× 状況によって有効なリーダーシップが変わるという考え方です。第29回問題123と第37回問題126で、この誤りが選択肢に出ています。
30 フォロワーシップの理論は、チームメンバーがリーダーに対して異議申し立てなどをせずに全面的に従うことの重要性を示した。
× フォロワーシップ理論は、フォロワーの自律性を引き出すリーダーの役割や、フォロワーが主体的に関わることを重視します。第37回問題126で、この誤りが選択肢に出ています。第29回問題123では、フォロワーの自律性を引き出すリーダーの役割を重視する、という形で出題されています。
31 変革型リーダーシップ論では、メンバー個々の動機づけや知的刺激を排除するリーダーの行動を重視する。
× 変革型リーダーシップは、ビジョンを示し、メンバーの動機づけや知的刺激を高めることを重視します。第29回問題123で、この誤りが選択肢に出ています。
リーダーシップの行動理論についての記事はこちら
→レヴィン・三隅二不二・ブレイクとムートン〜リーダーシップの「行動理論」
リーダーシップの状況適合理論についての記事はこちら
→フィドラー・ハウス・ハーシィとブランチャード|リーダーシップの「状況適合理論」
集団の力学
32 アッシュの実験によれば、集団の中で孤立無援の状態で異議を唱えるのと、一人でも同じ考えの仲間がいるのとでは、集団力学的に違いはない。
× 同じ考えの仲間が一人いるだけで、多数派に合わせようとする圧力が大きく下がることが示されています。第33回問題121で、この誤りが選択肢に出ています。
33 集団浅慮とは、集団が外部からの圧力により、長期的視野に立つ戦略的な意思決定が起きる現象である。
× 集団浅慮は、まとまりの良い集団で反対意見が出にくくなり、十分に検討しないまま不合理な決定がなされる現象です。第32回問題121で、この誤りが選択肢に出ています。第29回問題122では、リーダーを中心にまとまりの良い集団では集団浅慮は起きないとする誤りが出ています。
34 集団の凝集性が高くても、集団目標と組織目標の一致度が低い場合には、生産性が低下する。
○ 第32回問題121で出題されています。
35 グループ間のコンフリクトは、あるグループが他のグループに対して優位に立とうとするときに生じる。
○ 第29回問題122で出題されています。コンフリクトは、組織に肯定的な影響を与えることもあります。第32回問題121と第35回問題122では、肯定的な影響を与えないとする誤りが選択肢に出ています。
36 社会的手抜きは、集団の作業では発生しない。
× 集団で作業すると、一人あたりの努力の量が下がることがあります。これを社会的手抜きといいます。第29回問題122で、この誤りが選択肢に出ています。
人名の覚え方と覚える順番についての記事はこちら


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